朝日新聞が伝える所では、東京大学の入学式に於いて浜田純一総長は「よりタフに、よりグローバルに」と呼びかけたとの事である。
東京大学の入学式が12日、東京都千代田区の日本武道館であった。今年度は3152人(うち女子545人、留学生41人)が入学。秋入学への全面移行の検討を主導している浜田純一総長は式辞で「グローバル化が進む時代、皆さんの能力は日本人の間だけでなく他国の優秀な人々とも比較され評価されていく」と強調。「よりタフに、よりグローバルに。世界的視野を持った市民的エリートとして、次の時代を担うべく成長してほしい」と呼びかけた。
何も東大の学生に限った話ではなく、全ての学生、若い社会人が本当に真剣に取り組むべき大事な話であると思う。
それではどうすれば、グローバルな視点を持つ事が出来るのであろうか?
BBCのホームページを読む事を習い性にするのが良いのではないか?
BBCのトップページを朝日新聞やブロゴスと見比べて見れば、彼らがどういったニュースに価値を置いているか一目瞭然である。
読者を意識しているから止むを得ないのであろうが、朝日新聞、ブロゴス共に国内の話が殆どである。こういう情報にばかり触れていては、頭の中が「ガラパゴス」化するのは自然の成り行きと思うのである。
BBCの伝えるニュース内容を漠然と読み飛ばすのではなく、自分の考えと絶えず対比する事も大事と思う。
今日のトップページでソニーが従業員1万人削減する件をBBCが報じている。
一方、私も一昨日この件に就いて記事を書いた。ニュースの重大性を感じたからである。
私に取って、自分が重要だと判断するニュースがBBCのトップページで取り上げられる事で「検証」されたと理解している。
日本人の多くが外国人と英語で議論出来ないのは、勿論語学力の欠如もあるが、こういうテーマ毎に自分の頭で考え、BBCの如き高質の英語メデイアで検証していないからではないかと思う。
例えば、このテーマで外国人から質問を受けたとしたら、当然私は記事に書いた内容を英語で説明する。その時、相手方のより良い理解の為にはBBCの記事内容を理解し、世界の一般常識として捉えておくべきと考えるのである。
望む、望まざるに拘わらず、これから日本の若者は海外に出て行かざるを得ない。
その際、大事な事は世界の標準的な考えを一旦理解した上で、自分なりの考えを持ち、英語で或いは現地の言葉で説明可能な能力の保持と思うのである。
山口 巌 ファーイーストコンサルティングファーム代表取締役