21世紀のケインズ 前書き

小幡 績

私は自称、千葉のケインズである。

自分ではケインズを誰よりも分かっているという認識ではあるが、これにはすべての人が異論があると思うので、千葉という限定をつけてお茶を濁しているが、本当は、私は21世紀のケインズを目指したい。

ただ、それこそ、人には言えないので、ここでは、21世紀のケインズの議論を展開する、と銘打って、議論を展開したい。

それはケインズ的な理論と言うよりは、20世紀にケインズ自身は本当は言いたかったことで言えなかったこと、それを現在に置き直して理論を構築してみよう。

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君は、先週のBSフジのプライムニュースの池尾和人を見たか。

金融政策におけるマネーの議論を君は聞いたか。

これはアゴラでも展開されている議論である。

しかし、これは誤っていると私は思う。

また、池田信夫氏は先日の記事で、ケインズの一般理論とは、新古典派の特殊な場合だと断言しているが、これも間違っている。

両者の誤りを、これから新しい理論を展開する中で、明らかにしてみたい。

アゴラの両巨頭にチャレンジするこの企画は、かなり危険なものだが、私が排除されるか、私の理論の破綻が明らかになるまで、連載を続けてみたい。