捜査当局は一刻も早く遠隔操作ウイルス事件を収束させろ

アゴラ編集部

遠隔操作ウイルス事件の捜査がどうも紛糾してるようです。事件担当している弁護士がマスメディア批判をし、著名な女性ジャーナリストも乗り出し、もう大変な騒ぎになっている。逮捕された容疑者も否認を続け、いったんは釈放されるも別件で再逮捕、という事態。最初の逮捕事由は、大量殺人予告を掲示板に書き込んだ威力業務妨害容疑、だったんだが警察から書類送検されても検察は起訴できなかったようです。証拠不十分、という判断でしょう。検察も警察と裁判所の板挟みで大変だ。さらに、この「DS PSP初心者用講座」にあるように、昨日は「真犯人」を名乗る人物が掲示板にスレッドを立てて話題になっています。ニセモノだとしてもネット上に「真犯人」が登場したわけで、警察は一刻も早くこの人物を特定し、取り調べないといけません。


jpg
「真犯人」が立てたスレッド

エンジニアtype」の記事では、ハッカー犯罪に対抗するセキュリティエンジニア、いわく「ホワイトハッカー」を紹介。一般人にはない超越した技術を持つものは、それを何かに使いたくなるものです。悪に魅入られてしまえば誰もが「ダークサイド」へ落ちる危険性があるらしい。遠隔操作ウイルス事件の捜査ぶりをみていても、今の官憲司法に悪意あるハッカーを取り締まるだけの実力がないことだけは確かなようです。この「web R25」によると、そうこうしてるうちに、警察のほうも切羽詰まってきてるようで、ハッカーの全国大会で警察官スカウトを始めた、と書いています。ハッカーという人たちが現代社会で無視できない存在になっている。こうした一種の特殊技能や特殊な才能をどう使うのか。これはデータの匿名性も含めて、私たちに突きつけられている緊急の課題です。

今回の事件捜査では街頭カメラの録画映像が重要な証拠になった、と言われています。いわゆる「ビッグデータ」というのはいろんなものがある。昨日の公共放送特集では、震災時などの避難に過去のビッグデータを使う、ということが紹介されてました。この「高木浩光@自宅の日記」というブログでは、お散歩アプリなんかのデータの匿名性をどう担保するのか、について考えつつ、おかしな「匿名化委員会」のホームページ停止の顛末も書いています。街頭カメラの映像もビッグデータに含まれるのかどうか微妙なところなんだが、匿名性を考えれば今回の容疑者がもし誤認逮捕だとすれば、こうしたデータの使用にも可視化が求められるのは当然でしょう。

表題ブログでは、容疑者が自白しないと立件は難しい、と書いています。不正な取り調べの実態も明らかになっていて、警察の捜査の問題も明らかになっている。今回の捜査の中軸を担っている神奈川県警の本部長は、鹿児島の選挙違反で冤罪事件を起こしていた人物、だとか、なかなか疑惑が晴れない「高知白バイ事件」の担当者が警視庁のサイバー犯罪取締責任者になった、とかネット上で批判されてもいます。今回の容疑者は、取り調べの可視化を求めています。誤認逮捕などが闇から闇に葬り去られないよう、司法の場の可視化も早く取り組むべきでしょう。最初に逮捕状を出した裁判所にしてもお粗末な捜査ぶりを露呈し続けている警察にしても、早く今回の事件の白黒をつけ、サイバー犯罪に対する実力を発揮しないと同じような事件が頻発しかねません。
陽光堂主人の読書日記
PC遠隔操作事件「再逮捕」は警察の悪あがき


オオカミが羊を食べないよう教育する「国家ウルフ計画」が発足(フランス)
カラパイア
ヨーロッパオオカミが絶滅に危機から回復してる、というのは朗報なんだろうが、人間というのはワガママなもので、今度は家畜被害が増えて困ってるらしい。タイトルの「教育」というのは、家畜を襲ったオオカミを捕らえ、家畜を襲わないように「教育」というか「シツケ」をしてからIDをつけて放すことらしい。米国ではこの方法で成功を得ている、というわけで、フランスでも導入が検討されている、という記事です。

検索エンジンは妖怪“覚(さとり)”の夢を見るか
ガジェット通信
「覚(さとり)」というのは、もともとヒトの心を読む妖怪です。筒井康隆のSF小説なんかに出てくる超能力のことでもある。この記事は「情報の科学と技術」という学術誌から転載されたものなんだが、もちろんタイトルはフィリップ・K・ディックの小説からきています。前後編で長い論説ですが興味深い内容になっています。

メッケルが関ヶ原は西軍の勝ちと言ったというのはガセという話について
国家鮟鱇
「司馬史観」が日本の政財界へ及ぼす効果、というのは、その読者層なんかを考えてもかなり無視できないと思います。改めるまでもなく司馬遼太郎氏の小説はあくまでフィクション。おもしろおかしく、というのが一義的な目的で書かれています。もちろん、資料へあたることはあっても、それをそのまま書いていたんじゃ誰も読んでくれません。脚色以上の想像、創造があるのは当然。関ヶ原についても結果は厳然とあるわけで、もしも、はあり得ません。このブログでは、史実と小説は区別すべき、と書いています。

愛しのROBI「週刊ロビ」創刊号
隣は何をする人ぞ
京大から東大先端研へ移った高橋智隆氏がデザイン・設計した「ROBI」なるロボットを作るデアゴスティーニ・ジャパンの週刊本が売れてる、と話題です。高橋氏といえば、立命館大の文系卒から京大工学部へ進んだロボット界の「異才」。もともと釣り好きで、ロッドやリールの構造をイジることからロボット作りに興味を持ったそうです。大学発ベンチャーで起業、ロボット「クロイノ」が有名なんだが、実はロボットのサッカー大会「ロボカップ」でも共同制作ロボ「VisiON」(Team OSAKA)がヒューマノイドリーグで圧倒的強さを発揮したことも知られています。このブログでは、実際に『週刊「ROBI」』創刊号を買った、と報告。全部買うと14万円もかかるらしいんだが、たぶん完成品の市販はされないと思うので、それなりに価値はあるんじゃないですかね。

3Dマップ製作も!各種調査にぴったりの無人偵察機
GIGAMEN
なんか、スゴいことになってます。ほとんど無音で45分の間、空を飛び、上空から様々な情報を得て帰ってくる。3次元情報も作成可能、ということになると、こんなのが自宅の周辺を飛び回ったらプライバシー保護で大変なことになりそうです。この「senseFly」ってところが作ってるそうなんだが、日本でもあちこちで飛びそうな予感がします。

サマにならない!
らあめんひばりやのブログ
長野のラーメン屋さんのブログです。丼物をスプーンで食う、ということに対して怒っています。女子向けにスプーンを置いて集客につなげているドンブリ屋チェーンがあるんだが、男子ならガッツリ箸で食え、というわけ。しかし、ドンブリ飯をかっこむための幅広箸なんてあるんですね。しかし、レンゲが許可されるならスプーンもいいんじゃないかな、と思います。

間取り図好き歓喜 ひたすら間取り図を眺めるiPhoneアプリ「MADORI」
ねとらぼ
衣食住、というまでもなく住むところは大事です。これは間取りを眺めながら賃貸情報を入手できるアプリなんだが、ようするに不動産を探してる人向けなんだが、こうした「間取り」って不思議と見入ってしまう。自分で間取りをイジれるわけでもないし、そこに住むことができるわけでもないのに、人間というのは妙な生き物です。

過去4000年分の、地球上の3万4513カ所に落ちた隕石、以外に広範囲に渡ることがわかる地図
坂井直樹のデザインの深読み
地球の生命起源も隕石により宇宙から飛来したんじゃないか、という学説もあります。このブログでは、地球に落ちた隕石の膨大さ、を紹介しています。極地も含めて落ちてないところはほとんどない。空白域も単にデータがないだけじゃないかと思います。それにしてもプラチナが宇宙由来、というのは初めて知りました。

現役大学生が全国24大学でスマホ速度調査を実施 — 調査対象の大学ではソフトバンクがアンドロイドと iPhone 共に優勢 あなたのキャンパスで快適なキャリアは?
インターネットコム
せっかく全国規模でヒマな学生がやってるんだから、ここは「速度」なんかじゃなく、電波の強弱エリアを比べてほしいですね。ここが本隊のようです。全国の学生のネットワーク、というのを何かマーケティングに使って付加価値をつけ、商品化し、各キャリアへ売り込みたいんじゃないかな、と思います。


アゴラ編集部:石田 雅彦