昨日の午後は、秋葉原でセミナーを開催しました。通常よりも高い出席率で、個人の方の資産運用に対する関心の高さを示していると思いました。
株高・円安がここまで進むと、今までまったく投資をしていない人でも、何かしなければと浮き足立ってくるものなのかもしれません。このブログを読んでいる方の多くは、私が提唱している長期分散投資による資産運用を実践していると思いますが、中にはこれから投資をはじめようか、まだ迷っている方もいるはずです。
そんな方に、もしこれから始めるとしたら、どんな方法が良いかをまとめてみました。
1.日本株だけに投資をしない
欧米の株式市場に比べ、日本株の上昇が目立つマーケットですが、投資をするのであれば、日本株だけではなく、グローバルに資産を分散させるべきです。「投資=日本株投資」ではなく「投資=世界経済投資」と位置付けてください。株式だけではなく、債券や不動産など資産の種類も様々に分けておくべきです。外貨資産も組み入れておきましょう。
2.まずはインデックスファンドで小さく始める
株式、債券、不動産といっても個別の銘柄を購入するのではなく、それらに投資している投資信託を使うのが、まずは基本的な方法です。また、インデックスファンドと呼ばれる市場の平均を狙う投資信託を使えば、商品選択にも悩むことは少なくなります。また1万円程度から分散投資を実践することができます。まずは小さく始めてみることです。
3.専門家の相場予想は信用しない
株価の予想や為替の見通しが新聞などに掲載されていますが、意識しないようにしましょう。予想に対して責任を持っている訳でもなく、深い根拠がある訳でもないからです。半年前の新聞の相場予想を見てみましょう。今のマーケットを予想できた人は誰もいないはずです。
4.相談相手は金融機関ではなく、有料の相談窓口
投資の相談を金融機関でする人がいますが、手数料の高い投資信託や生命保険をすすめられないよう注意が必要です。むしろ、金融知識をもったファイナンシャル・プランナーに有料で相談してアドバイスを受けた方が良い。金融機関の「カモ」にならないよう気を付けましょう。
5.投資をしながら並行して勉強する
投資は少額でも良いから早く始めるべきだと思いますが、並行して勉強することも重要です。セミナーや書籍を使って知識を身に付けることで、運用成果を向上させることができます。
6.「いつまでにいくら」という具体的目標を立てる
やみくもに投資するのではなく、目標を設定して一番良い方法を戦略的に考えると効率的な資産運用ができるようになります。長期で資産をどこまで殖やしたいかは、自分がいつまでいくら必要かを知ることで計画できます。お金は目的ではなく、人生の手段であることを意識しましょう。
7.続けられる方法を工夫する
投資を始めることができても、ずっと続けられなければ意味がありません。リーマンショックの前に資産運用を始めて、今まで続けてきた人は大きな成果を実現しています。一方、同じ時期に始めたのに途中でやめてしまった人は、投資でマイナスの成果しか得られませんでした。下がった時にもあきらめないで続けられる仕組みを作っておくことで、自分の未来を変えることができます。
手前味噌ですが、毎週発行している「資産デザイン研究所メール」もお役にたてると思います。
日々の値動きに一喜一憂するのではなく、10年後、20年後の理想のライフプランを実現するために、これからでも資産運用を始めてみてください。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2013年4月12日の記事を転載させていただきました。
オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。
アゴラではこの4月に内藤忍氏も講師をつとめる「連続金融セミナー」を開催します。内藤氏の回は、4月17日(水)「資産運用の『常道』と後悔しない海外投資講座」になります。一回だけの受講も可能。興味のある方はふるってご参加ください。