飯島勲氏の電撃訪朝の目的

アゴラ編集部

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北朝鮮が何やらおとなしくなっています。中国の経済制裁が効果を発揮しているのか、ミサイル撤去、という情報も入り、金正恩第一書記周辺では交通事故(?)や更迭人事もあったようで、一連のお騒がせから体制固めに入ったのかもしれません。日本で富士山が世界文化遺産になりそうなのと同時に北朝鮮でも高麗王朝の首府だった開城(ケソン)遺跡が文化遺産認定される見通しのようです。


そんな中、内閣官房参与で「政界のラスプーチン」飯島勲氏が北朝鮮を訪問した、との情報が入ってきました。この「素浪人♪の日々不穏」というブログで書いているように、当然、米国には確認済みなんだろうが、韓国政府には事前に通告していない訪朝らしい。小泉純一郎内閣での官房副長官時代の「成功体験」が影響してるのか、安倍総理は拉致問題の解決に並々ならぬ意欲を持っている、とも伝えられ、米国の対北朝鮮外交に振り回される前に先手を打ちたがっているらしい。しかしこの飯島氏の訪朝、日本郵政人事とのバーター取引の匂いもします。朝鮮総連ビルの入札問題についても暗礁に乗り上げているわけで、ひょっとするとそのへんの調整も目的なのかもしれません。

表題ブログでは、侵略歴史認識問題や慰安婦制度問題など、政治家たちの発言が飯島氏の訪朝から目をそらすために仕掛けられているのでは、と書いています。さらに、開城の世界遺産認定にしても政治的な話、と分析し、拉致問題解決かどうかわかりませんが、何か大きな動きが起きるのでは、と見立てています。そこまでの深謀遠慮が日本外交にあるのかどうかちょっと疑問ながら、拉致問題が解決すれば、安倍政権にとっては大手柄となり、このブログで書いているような夏の参院選で圧勝が盤石になります。
陽光堂主人の読書日記
俄に浮上した歴史認識騒ぎは陽動作戦か
※画像は北朝鮮のホームページ


「ニワトリザウルスを作りたい」という研究者のTED講演
蝉コロン
映画『ジュラシックパーク』が公開されたころに『恐竜大接近』っていう本を書いたことがあります。Amazonの中古で1円だわ。悲しい。この本の取材でここに出てくるジャック・ホーナー氏に会ったことがある。あれはモンタナ州ボーズマンのモンタナ州立大学でした。あの当時は髪も黒々としていてメガネも色つき、ちょっとマッドな雰囲気の古生物学者だった。お互い様なんだろうが、こんなに老けちゃって。遺伝子を解析し、眠っていたり機能を抑えられているニワトリの遺伝子を操作すれば、ニワトリ型の恐竜「チキーノザウルス」を生み出すことができるんじゃないか、と言ってます。歯が生えて手があり長い尻尾で庭先を駆け回る恐竜、一匹どうでしょうか。

Robotic Fly Takes to the Air, Briefly
Science
ハーバード大学でずっと小型の昆虫型ロボット研究を続けてきた研究者らが、世界最小で最長フライトのロボットを開発した、という記事です。これによると作り方がユニーク。炭素繊維の高分子フィルムをレーザーで切断し、立体に組み上げて作るらしい。最後の工程はまだ顕微鏡とピンセットを使っているんだが、将来は自動化して大量生産が可能だろう、と書かれています。レーザーによる作業は羽の対称性のために重要とのこと。飛翔の制御に対称性は欠かせない、というわけです。こうした小型の飛翔ロボットを災害現場などへ大量に投入すれば、被害者の発見などで効果を上げるでしょう。そして、もちろん軍事用にも。

Tiny iPhone Charger Fits in Your Pocket
Mashable
この「Phonesuit」ってのは、iPhoneやAndroidスマホ用のバッテリー内蔵ケースなんかを作ってる米国カリフォルニアの企業です。この予備用バッテリーを使えば、フルチャージまで約2時間、20%チャージまで約20分で可能とのこと。小さいのは確かなんだが、横にでっぱっちゃうのがなんだかな。接点もムキ出し状態みたいだし。値段は70ドル。どうなんでしょうな。

年金制度欠陥と高齢化が中国財政破綻を呼ぶ
Blog vs. Media 時評
日本の少子高齢化は今そこにある危機なんだが、中国のそれも日本に追いつけ追い越せ状態で喫緊の課題に浮上しつつあります。このブログによれば、すでに65歳以上の人口だけでも日本の総人口より上、と書いている。もう生産年齢人口は減少に転じているらしい。中国で年金制度に加入している人はほとんどいません。年金積立額でみると、日本のGDP25%に比べ中国は約2%しかないようです。十億の人たちが働けなくなったら一体どうなるのか。空恐ろしい話です。

SNSで有名になると空港の会員制ラウンジがタダで使えるというおいしい話
I believe in technology
これはSNS上の影響力を測定している「Klout」というサービスとアメリカン航空のコラボ企画です。ラウンジを使うためには「Kloutのスコアが55以上」という条件があるらしい。これやってみたらアゴラは64でした。やってみよう。

デジタルカメラ・レンズ 地域別出荷金額
おら、CX・DX・FXフォーマットで撮ってるけろ
このブログに書かれている出荷金額で眺めてみると、日本や欧米でのデジタルカメラの需要は頭打ちのようです。アジアが伸びてるのは当然としても、その他の地域で低迷してる、という点がどうも気になる。単価が下がってるのもあるんでしょう。しかし、画像の撮影はスマホで充分すんでる、ということも大きいと思います。一方、デジタル一眼やミラーレス一眼のような趣味的なカメラの需要が堅調なせいか、交換式レンズのほうは出荷金額は低いわりに伸びがスゴい。この市場はまだまだありそうです。

EU pledges $675 million toward Mali reconstruction
Star-Telegram
アフリカのマリ、と言えば今年1月にアルジェリアで起きた人質襲撃事件との関係が取り沙汰された国です。ここからイスラムテロリストらがあちこちへ出かけ、事件を起こしていたわけで、いまだにマリでは政府軍と反政府軍の紛争が収まっていません。政府軍支援のためにフランスが介入、米国も間接的に影響を及ぼしているんだが、この記事では紛争収束後のマリの復興へEUが約680億円規模の資金を出すことを約束した、と報じている。今年の7月28日にはマリ大統領選挙が行われます。しかし、数十万人が住むところを失っている中、ちゃんと投票が行われるのかどうか疑問、とも書いています。

個人と会社組織との狭間で
起業の目
人間は社会的に生き物で、他者との関わりなしには生きていけません。一人きりで生きていけるなんてのは幻想です。社会や組織、集団というのは、人間が生きていくため、人間という種が生き残り、遺伝子を伝えていくためにできた。なのにも関わらず、これほどまでに組織の中で個人がストレスを感じる、というのは何かおかしいのでは、というわけです。「ヤマアラシのジレンマ」のように個人が他者や組織と適度な距離感をとれなくなっているんじゃないでしょうか。その原因は多種多様にあるんだろうが、組織を率いるリーダーはこのへん、よく考えたほうがいい、というブログです。

猛毒・リシンの横顔
有機化学美術館・分館
トウゴマのタネから採るヒマシ油ってのがあるんだが、リシンはそこから作られたりします。ヒマシ油は漢方などでは下剤として使われ、日本薬局方にも入っている薬。ヒマシ油生産のために、世界中で年間約100万トンのトウゴマが処理されているらしい。ここから出る廃棄物の約5%がリシンになります。タンパク合成を停止させる作用があるため生物科学兵器としても有名。このブログでも書かれていますが、必須アミノ酸のリシン(lysine)とこのリシン(ricin)は別ものです。で、このリシン、米国でオバマ大統領宛の手紙に入っていた、という話。犯人はすでに捕まってるようです。


アゴラ編集部:石田 雅彦