参院選が近づいて来ているのだけれどあまりにも自民党が勢い良すぎるので、選挙の論点になることってなんかないのかな~、ということを今日は何となく考えてました。個人的には消費増税は反対なんですけど、それを償還財源にする年金債を出して市場との約束になっているから覆しようが無いし、TPPも反対なんだけどもはや交渉参加してしまった上、自民、民主、維新、みんな、皆さん賛成なようで、なんだかな~と。
金融政策に関してももはや黒田バズーカを打ってしまった以上後には引けないし、憲法論議はこの時点で96条改正に反対の人が半分超えている以上で勝負あったって考えると、残るのはやっぱり原発問題くらいしか無いのかな~と。ただそれにしても、長期的には脱原発っていうのは国民のコンセンサスなので、もっと限定して核廃棄物の処理問題くらいしか無いのかな~と思い至る。
目下核廃棄物をどうするか、っていうのは内政の大問題で(色々と議論はあるものの)現実的には当面どこかの地層に埋めるしかないのだけれど、東日本大震災で放射能への恐怖心が日本全体に深く浸透してしまった今、どこの自治体も放射性廃棄物の処分場の建設に手を挙げなくなってしまっている。仮に自治体の長が手を挙げてももはや住民が許さないだろう。ところが核廃棄物は既に膨大に存在しているし年々増えていくことが見込まれる。
(→こんな感じ)
じゃどうすれば良いのかというと、国内で処分できないのだから国外に受け入れてもらうしかない。倫理的にどうこう言われ用が、国内で処分場を立てられる見込みが無い以上残念ながらそれしか解決策が無い。だから、後はそれを正面切って誰が言うかという問題でしかない。
じゃそれに適した場所はどこか? というとこれも極東地域かオーストラリアかアラスカくらいしか現実にない。少なくとも現状では世界で治安が維持されていて、人口密度が非常に低い地域というのがそれくらいしか無いからだ。人口密集地区での処分場の構築は東日本大震災後の惨劇を世界が目にした以上もはや難しいと言わざるを得ないだろう。ちなみにロシアは2002年に日本に対して、使用済み核燃料の中間貯蔵や再処理ビジネスを提案したのだけれど、当時六ヶ所再処理工場の稼働が目前に迫っていたため日本側は拒否した経緯がある。非常に言いづらい問題だけれど、どっかの政党が参院選で勇気を出して放射性廃棄物の問題を言い出したらたいしたもんだな~と思った次第。
現実に国名を指定するのは大問題になるから、「放射性廃棄物については国際的に協力して処分する枠組みを作る」というような文言になるのだろうけれど、そんな提案がどこかの党のマニフェストで出るか注目してみよう。本当に厄介な問題だけれど、それに取り組んでこそ政治なんじゃなかろうかと。
ではでは今日はこんなところで。
編集部より:このブログは「うさみのりやのブログ」2013年6月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はうさみのりやのブログをご覧ください。