大学生に伝えたいこと --- 岩瀬 大輔

アゴラ

慶應大の日吉キャンパスで講義を終えて、三田線車内にてブログ。理工学部と経済学部を対象とした寄付講座、「生命保険概論」。学者や実務家によるリレー方式の講義で、僕も4年目の登壇になる。19時から渋谷で会食なのだが、東横線が混雑しすぎているのでガラガラの目黒線・各駅停車で座りながらのんびり帰ってきています。


4月以降は講演依頼を原則としてお断りし、海外出張もキャンセル、(政府の仕事以外は)社内業務に専念しているのだが、慶應はずっと前からのご縁なので、お受けすることにした。学生向けのPRとも考えていたが、本件はむしろ生命保険業界人としてのCSRですね。

しかし、学生さん向けに話をするのは貴重な体験だ。

僕の話を聴いて、50~60人のうち1人でもいいから、人生を変えるようなきっかけとなったらいいなと思っている。だって、たかが90分の時間で、一人の人間の人生に大きな影響を与えることができたら、素晴らしいじゃないですか。

コースは「生命保険概論」だけど、生命保険の内容そのもののレクチャーは他の講師にして頂くとして、僕はライフネット生命の起業物語をお話するようにしている。その前段という位置づけで、ハーバード留学時代に自分が学んだこと、感じたことを、時間をとって、じっくり話している。

大学生に伝えたいこと。僕の人生を変えた言葉。

“Tell me, what is it that you plan to do with your one wild and precious life?”

ハーバードのキャンパスに貼ってあった、有名な詩人の言葉。

「一回きりしかない人生。自分にしかないユニークな個性とエッジを活かした人生を送るべきでないか?」

ライフネットの生みの親である投資家、谷家衛さんの言葉。これで、ふっきれた。なにもかもが。

新しいものを創り出し、世に送り出す仕事は、本当に素晴らしく、楽しいと思う。若い人には、これまでと同じ仕事を受け継ぐだけでなく、ぜひ新しい商品やサービス、事業を世に生み出す挑戦をして欲しい。自分にしかない、ユニークな個性とエッジを活かして。

結局目黒線車内では終わらなかったので、いま目黒駅ホームのベンチに座って書き終えました。

さぁ、教えて下さい。あなたは、ワイルドでかけがえのない人生を、どう過ごすつもりですか?


編集部より:このブログは岩瀬大輔氏の「生命保険 立ち上げ日誌」2013年7月4日の記事を転載させていただきました。
オリジナル原稿を読みたい方は岩瀬氏の公式ブログをご覧ください。