ネットから出てこようとしている「問題児」たち

アゴラ編集部

そろそろブログやSNSに飽きたのか、ネットの拡散力自体を遊び倒す「問題児」が増えています。たとえば少し前には、大学生らが大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)でアトラクションを止めるほどの迷惑行為を繰り返した様子を自慢げにブログへ上げていたことが批判されました。この件では3人の学生が威力業務妨害で書類送検されています。

また7月中旬には高知県のコンビニ、ローソンで従業員がアイスケース内へ入った様子をFacebookへ掲載。ローソンは同店を契約解除したそうです。つい先日、これと同じような「事件」が京都で起きました。これがミニストップのリリース。客が入ったアイスケース内の製品を撤去し、ケース自体も入れ替えるそうです。ネット上では「コンビニ側は被害者なのに謝罪している」と話題にもなっている。もちろん、客がアイスケースに入ろうとしていたら制止するのが管理側の責任です。しかし、店員の少ない深夜にゲリラ的にやられたら防ぐことはできない。追随する「問題児」が増えないか、コンビニ業界は戦々恐々でしょう。


アトラクションやコンビニで騒動を起こし、その様子をネット上で公開すれば、それで「目立つ」ことができるという発想は、いかにネットが「バカ発見器」だとしてもレベルが低いと言わざるを得ません。ネット利用者にとって「炎上」には常に注意しておかなきゃならない事態なんだが、「炎上マーケティング」という言葉があるように「目立つ」ためには炎上も厭わず逆に利用する人もかなりいます。炎上と目立つことは紙一重とはいえ、これはかなり高度なテクニックが必要です。突っ込みどころ満載な内容だと湿りきって火もつきません。

ようするに、炎上させるだけのテクニックも頭もないので、勢い余ってリアルな世界で問題を起こさざるを得ない。ヘイトスピーチを繰り返すネトウヨも同じ思考回路なのかもしれません。ネットとリアルの区別ができず、匿名で相手を攻撃することに飽き、顔や名前をさらけ出して問題を起こす「愉快犯」が増えている。こうした連中が少なくともネットの世界から出て来ないように要監視が必要です。

MdN DESiGN

ミニストップがアイス冷蔵ケースに客が入った写真について謝罪、ケースは入れ替え


池上無双と没落するマスコミ
日比野庵 本館
池上彰さんばかりがもてはやされているネット上なんだが、歯に衣着せず、政治家らにズバズバものを言うキャスターってのはこれまでにもいたような気がします。しかし、テレ朝で毎晩出てくるキャスターはあそこに座っている背景がないので軽すぎるし、NHKの9時からのキャスターもどこかミーハーな感じがして庶民的すぎる。筑紫哲也氏はすでに亡く、久米宏はどこかへ行っちゃった。辛口キャスターの嚆矢は米国のエドワード・R・マローでしょう。ジョージ・クルーニー監督の映画『グッドナイト&グッドラック』ではマッカーシズムとの戦いが描かれていました。でも彼は結局、CBSから放り出される。このブログで書いているように、すでにマスメディアは過去の役割を終えています。テレビ局やニュース番組という枠に縛られないフリーハンド的な存在だからこそ、池上彰さんのスタイルが生きるのかもしれません。

ナチス製フランケンシュタインの怪物軍団vsソビエト兵! 映画『フランケンシュタインズ・アーミー』予告編
Kotaku Japan
なんかスゲえな、この映画。どこか示唆的な気がするのは過大評価でしょうか。第二次世界大戦中のソビエト兵なんてのは、コーカサスとかウラルのあっち側から掻き集められた田舎者ばかりだったんで、ドイツ領内へ侵攻してきたら大変なカルチャーショックを受けたんじゃないかと思います。おかしな研究所へ迷い込んだら、こんな悪夢をみたりしたこともあったんじゃないでしょうか。しかし、何でも命令をきく不死身の兵士、というのは国家にとって理想の存在です。米国や中国を初め世界各国では、今でも同じような研究が進められてるようです。

「バルス中止のお知らせ」がTwitterで絶賛拡散中!【「※ねたツイート」だけど…】
TABROID
こんなにDVDとか録画機能とかあるのに、やはりみんなで同時刻に同じ番組を観て盛り上がりたいんですね。アニメ『天空の城ラピュタ』については、セリフを全てそらんじられる人も多い。予定調和の極みなんだが、ラピュタを崩壊させる呪文「バルス」というのがあり、これをTwitter上で一斉につぶやく、という行動を自粛しよう、という「ネタ」が話題です。まだ観てない人はどうぞ。とても素晴らしいアニメなんだが、ここに出てくるドーラっておばあちゃんの名前はドイツの巨大列車砲からとられています。

これ乗りたいです! ヤンマーのトラクターコンセプトがかっこよすぎます
GIZMODO日本版
昨日の当コーナーで時速209キロ出るホンダの芝刈り機の話題を紹介したんだが、こっちはトラクターです。今、農作業機械が来てるのか、という話。フェラーリのデザイナーの手によるトラクターというわけで、こんなのに乗ってナンパしたらけっこう戦果が挙がりそうです。ヤンマーの「カッコいい農業」というコンセプトだそうで、ホームページからしてちょっと違います。3Gでこのトラクターがぐりぐり動く。ヤンマーは漁船も作ってるから同じような釣り船とか出して欲しいです。


アゴラ編集部:石田 雅彦