自殺は予防できるかもしれない

アゴラ編集部

内閣府によれば、2012(平成24)年の自殺者数は2万7858人で、前年比で言うと約9.1%の減になったそうです。かつて3万人を超えていた自殺者数も幸いなことに年々減り続けています。これについては、経済や環境、災害など、様々な理由が考えられます。ただ、経済苦などが原因の自殺も減っている一方で、若い世代、特に20歳以下がかなり増えている。一概に言えませんが、世代間格差や就職難、将来への不安、というのがその理由でしょう。


ところで「自傷」という心の病があります。自分で自分の体を傷つける、という行動。世界中の多くの部族で「通過儀礼」的な儀式として、自らの体に穴を開けたり、傷をつけたり、といったことが行われています。苦痛を耐えることで「大人」として扱われ、受け入れられる、というわけ。もちろん、現代の多くの社会では、自傷行為はネガティブにとらえられています。

しかし、暴走族やヤンキーといった特定の集団では自分の皮膚にタバコを押しつける「根性焼き」といった儀式もみられ、刺青やピアスなどを含めれば近代西洋文明にドップリ浸かった我々の近くによくある行動です。「根性焼き」も仲間意識を高めるために異常な状況で行わることが多い。人間の中には自傷という心の病が埋め込まれているんでしょうか。「自殺」も一種の自傷であり、リストカットなどの延長にある行動なのかもしれません。

表題の記事は科学雑誌『nature』のもので、同誌に掲載された論文を紹介しています。これによると、自殺を予防することを目的に血液を調べてみたそうです。血液の中の遺伝的な因子や特定の遺伝子の発現兆候などから自殺するリスクを評価するらしい。脳はまだまだメカニズムが解明されていないため、血液を利用することを思いついたそうです。

精神的に過酷な状況へ追い込まれ、心の病におかされれば、誰にでも自殺の衝動は襲ってくる。まだサンプルデータが少ないので確かなことは言えないようですが、過度のストレスにさらされたとき、血液検査で自殺を予防できれば、多くの人が衝動的で破滅的な行動から救われるようになるかもしれません。

nature
Predictors of suicidal behaviour found in blood


オフィスはいらない!社内業務や日常生活に役立つサービス17
COMMTE
便利なサービスを紹介してくれているブログです。帳簿づけとか租税公課あたりが興味深い。ただ、どれもそれなりにお金がかかります。無料サービスを組み合わせ、効率的に仕事をしましょう、ということになるんだが、その手間暇がもったいない。結果、やはり、お金をかけてしまう、ということになります。

500円ピザ屋について妄想した
24時間残念営業
日本の宅配ピザ屋が「世界標準」でみるとバカ高い、というのは、すでに有名な話になっています。ナニも乗せないプレーンのものでさえ、1000円以上する。「宅配」というサービスが付加価値になってるんでしょう。店に出向いてテイクアウトすると安い、と言われてるんだが実際にはサイドメニューを頼めだの、いらないのにもう一枚無料だとか、平日限定で曜日が決まってるとか、おかしなことだらけです。結局、日本ではテイクアウトでも高い、というわけ。このブログによれば、そもそもピザ自体の値段も日本は高いので500円という「デフレ価格」で隙間を狙うようなことが、どうもネット上で話題になっていたらしい。サイゼリアのピザは399円です。ようするに、追記に書いているようなことです。

世界は「微生物ダークマター」に満ち溢れているらしい
蝉コロン
我々の周囲には目には見えない「微生物」がウヨウヨしています。キレイ好きで潔癖症の人が一生懸命、ソウジしても連中をまったくなくすことは難しい。洗濯機の中なんかは大変なことになってるそうです。むしろ洗うことで雑菌を攪拌し広めてしまうことになっている。このブログでは、培養できなかった未知の微生物のゲノムについて増幅させ、その正体をあばく研究を紹介しています。これまでの「常識」をくつがえす微生物がたくさん発見されたらしい。人智の限界を思い知らされる話です。

ネットで他人のことを馬鹿にする人が多い理由
gajetdaisuke.com
高級なスポーツカーなんかに乗ってると、運転が乱暴になったりします。自分が高級でスピードが出るわけじゃないのに、あたかもクルマに成り代わったような気がする。こうした人間の「拡張能力」について書いているブログです。ネットの「お作法」は誰も教えてくれません。


アゴラ編集部:石田 雅彦