来る来ると言われ続けている「関東大震災」ですが、9月17日に東京都都市整備局が7回目となる「地震に関する地域危険度測定調査」を発表しました。およそ5年ごとに行っている調査だそうで、今回は都内の市街化区域5133町丁目における地震に関する危険性を、建物の倒壊と火災について測定した、とのことです。都市の震災と言えば、やはり火災が怖い。東京には関東大震災や太平洋戦争時の被害をまぬがれた木造住宅密集地域、いわゆる「木密地帯」があります。この地帯、山手線の外側に沿って帯状に続いているそうです。
東京都は、この「木密地帯」を整備して災害に強い都市作りを目指している、というわけなんだが、2012年1月から「木密地域不燃化10年プロジェクト」というのをやっています。「市街地の不燃化により延焼による焼失ゼロ(不燃領域率70%)を実現」と「延焼遮断帯となる主要な都市計画道路を100%整備」というのが目的。これにともない品川区や大田区、江東区、世田谷区などが都の同プロジェクトの指定を受けた地域で、建て替え助成などによる区画整備や火災を防ぐ道路作りなどを進めています。
地震に対する備えは、耐震化や不燃化に限らず、避難救助のための道路整備や救援物資の備蓄など、総合的な対処が必要です。住民は行政が行っている措置について周知要望し、また今回のこうした調査などから、自分の住んでいる地域、勤務する地域の環境情報をより正確に事前把握し、避難経路や被災後の行動などについて、家族などと一緒によく考えておいたほうがいいでしょう。
ステキ☆世田谷生活
木密地域不燃化10年プロジェクト
リケジョ注目!ロレアル-ユネスコ女性科学者日本奨励賞-2013
化学者のつぶやき
フランスの世界最大の化粧品会社、ロレアル(L’Oreal※eはアクサンテギュ)が、日本ユネスコと組んで日本の女性科学者だけを対象にした科学奨励賞を作っている、というブログです。ロレアル・パリ、という言い回しはよく聴くんだが、いったいどんなブランドか、よくわからない。しかし、ランコム、イヴ・サンローラン、ヘレナルビンスタイン、シュウウエムラなどは耳にしたことがあるはずです。ロレアルはコーセーを足がかりにして日本へ進出。日本における「ロレアル」表記はヘア関係が中心で、あとは別ブランドで展開している。ロレアルと言えば単なるヘアカラーだけ作ってるメーカーという「誤解」をうまく利用してるようです。で、この奨励賞。2006年に始まり、受賞資格は40歳未満で留学生は除外されている。今年受賞した慶応大学の女性のプラナリアを使った寿命の研究は、これ以外でもけっこう話題になりました。ロレアルは日本奨励賞だけじゃなく、世界規模でユネスコと組んで女性研究者を対象にした科学賞や奨学金を創設しています。化粧品の研究開発という目的から社内における女性研究者の割合が半数以上と高く、リクルート的な目的もあるのかもしれません。
トロトロの魅惑。アセトンで発泡スチロールを溶かす実験
カラパイア
前の記事とは無関係なんだが、アセトンってのはマニキュアの除光液なんかによく使われています。皮脂を脱脂することにもよく利用され、わりに身近な存在。アセトンの製造方法は、イスラエルの建国に関わっている、というのはトリビア。第一次世界大戦時、コルダイト火薬の溶媒として需要が増え、化学者にしてシオニズムの指導者、後にイスラエルの初代大統領になったハイム・ヴァイツマンがアセトンの安定的な大量生産製法を開発。その見返りとしてイスラエルの建国を英国に許諾させた、というわけ。この記事で紹介されている実験も興味深いです。
講談社、モーニングなど
モアイ
こういうのがこれからドンドン出てくるんでしょうね。コンテンツならマンガ誌を出してる出版社は強い。無料分をちょろちょろ読んでるだけでも充分。ひょっとすると、紙のマンガ誌はなくなっちゃうんでしょうか。
来るべき社会問題 ショッピングモールの撤退について
concretism
いわゆる「新大店法」で地方のあちこちに巨大スーパーを中心にしたショッピングモールができ、地域の中小店が軒並み潰れてシャッターストリートになった、なんてのも昔話になりつつあります。しかし、長引くデフレ不況で地方のポテンシャルが漸減し、少子高齢化とともに購買力も低下。ビジネスにならなきゃ「撤退」というのは当然としても、中小の小売店を潰した挙げ句、儲からなくなったからいなくなる、というのもあんまりです。これについては、ショッピングモール主体にばかり責任があるわけでもなく、自治体の無策ぶりや東京一極集中の弊害など、かなり大きな問題をはらんでいるんでしょう。2020年に日本がいったいどんな国になってるのか、誰も知りません。
アゴラ編集部:石田 雅彦