表題ブログで書かれているようなことは、確かにあるんだと思います。ただ疑問なのは、ナゼ朝日新聞が、それほどまでに「差別」をなくさないように頑張り、市民が普通の感覚になるのを、戻るのを嫌がるのか、ということ。朝日新聞が「煽り続けている主張」によって、本気で「差別」をなくすことにつながると考えていたらもう処置無しなんだが、おそらく日本に存在し続ける「差別」は、彼らのレゾンデートルと関係しているんでしょう。
大新聞というのは「主敵」がないと部数が伸びません。たとえば、読売新聞がコンサバで保守なら、朝日新聞はあくまでそれと逆の意見や意識を持つ読者を獲得し続けなければならない。現状、そうした読者層は漸減しつつある。そのため「矛盾」の拡大再生産に邁進しなくてはならない、ということです。「右傾化」の危険性を声高に主張するのも動機はそこにある。
日本のメディアオピニオン界の一方に「君臨」する「大朝日」は、かつて「一億総特攻」を煽ったように、依然として大きな影響力を持っています。彼らの動機が、部数獲得を目的とした単なる大衆迎合だとすれば、そのオピニオンも状況によって様変わりすることが予想される。たとえば、万が一にもありえないんだが、読売新聞が仮に「左傾化」すれば、朝日新聞はその存在理由を喪失してしまう。そのとき、彼らがどんな立場を取るのか興味深い「タラレバ」です。
フリーライター宮島理のプチ論壇 since1997
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『自然を名づける─なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』 分類学の進化
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人間は「擬人化」や「自己投影」が大好きです。まず自分に引き付けて考えてがち。とりわけ外見的な印象は、ステレオタイプの枠からなかなか離れられません。生物の分類も同じで、一見して似たような外見だと別の種類の生物をついつい同一のカテゴリーに入れてしまう。名前をつける、というのにも落とし穴がある。動物行動学では、シャチなんかの背びれの形から個体に名前をつけたりするんだが、今ではそうしたことが「擬人化」につながり、客観的な観察ができない、と否定されています。第一位のオスを「アルファメール」とか二番目のメスを「ベータフィメール」とか言う。「シュレーディンガーの猫」みたいな話、いや違うか。
アゴラ編集部:石田 雅彦