ドローンをどう使うか

アゴラ編集部

「ブーン」という単音の長い音のことを「ドローン(drone)」と言います。また別の意味では「drone」はオスのハチのことでもあり、働きバチのメスに対して「怠け者」といったようなイメージもあるらしい。人が乗らず遠隔操縦などで飛行する「無人機」のことも「ドローン」というんだが、この英語の意味を考えれば、どこか示唆的です。


この武器仕様のドローン、うさみのりや氏のエントリーにあるように、パキスタンやアフガニスタンなどで米国や英国の軍用無人機ドローンによる一般市民の被害が400人以上になっているそうです。米国空軍は、2023年までに攻撃機の1/3をドローンにする計画とのことでもあり、これからは遠方の快適なコントロールルームからゲーム感覚で地上攻撃する戦術へ移行していくんでしょう。

しかし、技術を活かすも殺すも人間次第、というわけで、無人機としてのドローンは武器として利用するだけじゃありません。この「GIZMODO 日本版」では、ドローンがアルプスのマッターホルンをスキャンし、正確な3Dデータを作りあげた、と紹介しています。気流の悪いアルプスを6時間も連続で飛行できるのもドローンならでは。こうした航空測量の分野で、ドローンはすでに充分に実用化されているようです。

表題のブログでは、ドローンを使った空飛ぶ宅急便について紹介しています。電線が張り巡らされている国土も狭い日本のような環境ではちょっと難しいのかもしれないんだが、このオーストラリアや米国なんかでは使い勝手の良さそうなデリバリーシステムになりそうです。まあ危険な上に、空にも行政の規制が張り巡らされていて、もし同じようなサービスを申請したとしても日本の行政は絶対に許可しないでしょうな。

坂井直樹のデザインの深読み
ドローンを使って教科書を配送する宅配便サービス「Zookal.com」は未来的な「魔女の宅急便」だ。


ピンタレストがツイッターを上回る、パブリッシャーにもたらすトラフィック
media pub
ほう、これは興味深い記事なんだが、米国と日本ではSNS事情にかなりの違いがあり、一概に鵜呑みはできません。しかし、ピンタレスト(Pinterest)って他人のスクラップブックを共有しよう、という発想です。つまり、あくまで視覚的、ビジュアル的な表現。一方のTwitterは、写真の添付はあるものの文字表現が主です。webというのは、その創世記はtextオンリーだったんだが、PCや通信の技術進歩のより、すでにブラウザを介したビジュアル表現になっています。英語でTwitterが使いづらい、というのはよく聞く話。このピンタレストの流れ、日本への波及するでしょうか。

タックスヘイブンには2100兆円か、それ以上の巨額な資金が税逃れをし、そのツケは一般納税者に!
マックンの気まま日記
先日、アブラハム(いつかはゆかし)などの金融商品取引業者へ金融庁が行政処分を行いました。この動きについてはいろいろな見立てがあるんだが、富裕層などが個人資産を海外移転することによる脱税的な行動に対し、その機先を制しよう、という行政当局の考えがあった、との分析もあります。タックスヘイブンに代表されるボーダレスな金の流れは、一般企業や多国籍企業のみならず、国内の富裕層の納税逃れとして現実のものになっている、というわけ。すでに「節税」の範囲を超え、国家や一般国民の負担になりつつある。折しも日本では消費税が増税されます。納税逃れはイタチごっことはいえ、正直者が損をするのではやりきれません。

艦これの愛すべき残念美人、重巡洋艦「足柄」はなぜ「飢えた狼」なのか
Kousyoublog
オンラインブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ』なんだが、旧日本海軍の艦艇が続々と加えられています。これくしょん、なんだから当然としても、まだまだ参入していない駆逐艦がたくさんあるし、砲艦や海防艦、潜水艦なんかを考えたら途方もない数になりる。どのへんが限界なんでしょうか。これはその「艦これ」に登場するキャラ、重巡洋艦「足柄」について書いているブログです。この艦、色っぽいお姉キャラなんだが、威勢いいセリフが強烈。太平洋戦争時の旧日本海軍重巡の中で、足柄はもっとも長く活動した艦でした。しかし、大戦終了の年、6月に沈んじゃいますな。ちなみにこの足柄、1937年12月に上海から米国へ避難民を運ぶ米国船フーバー号が台湾沖で座礁した際、睦月級の駆逐艦とともに救助活動に従事しています。

謎の「金髪の天使」に照会8千件 ロマへの偏見強まる懸念
木村正人のロンドンでつぶやいたろう
10月16日、ギリシャの「ロマ」キャンプで、一人の女の子が保護されました。この「事件」がヨーロッパでちょっとした騒ぎになっているらしい。彼女の顔写真が報道に出たんだが、金髪で青い瞳の美少女ということで「金髪の天使」と注目を集めた、というわけ。この外見が「ロマ」っぽくない、というのには「ロマ」に対する「偏見」が下地にあるんじゃないか、という人もいます。日本人には「ロマ」より「ジプシー」のほうが一般的でしょう。ヨーロッパにおける「ロマ」=「ジプシー」に対する「差別や偏見」の歴史も、ユダヤ人へのそれより日本人にはちょっとわかりにくい。ナチによる「ロマ」迫害については、ポーランド映画『And the Violins Stopped Playing(邦題:愛と哀しみの調べ)』(1988年)に描かれているようなんだが、DVDなども発売されていないらしい。最近だと、映画『シャーロック・ホームズ~シャドウゲーム(Sherlock Holmes: A Game of Shadows)』(2011年)に「ロマ」たちが出てきました。しかし、この映画でもどこか「差別」的に扱われていたような気がするんだなあ。


アゴラ編集部:石田 雅彦