Merry Christmas! 今年も皆さまのご家庭に、サンタクロースは訪れたのでしょうか?
せっかくのクリスマスですが今年のホリデー商戦、小売店にサンタは訪れなかったようです。
ショッパートラックによると、12月22日週(第3週)までの小売店・売上高は前年同期比3.1%減の427億ドル(4兆4410億円)でした。この数字に驚くなかれ。12月に入ってから、小売店の売上高は軒並み減少していたんです。第1週で2.9%減、第2週で0.8%減と落ち込んだだけでなく、クリスマス直前の週末を含む第3週で最も下げ幅が大きくなってしまいました。サンクスギビング・デーやブラック・フライデーを含む11月の売上高が3.4%増だった反動、という指摘もあるでしょう。ただ高額所得者層すら出し渋ったせいか散々な結果に、小売業者は頭を抱えているのでは。
筆者がニューヨーク市内をチェックしたところ、百貨店ロード・アンド・テイラーではコートにつき40%割引、サックス・フィフス・アベニューでも女性用手袋・小物類・アクセサリーが3割安、ブルーミングデールでも女性服飾で半額という有様でした。カジュアル服飾ブランドでは、半額なんてメじゃありません。80%OFFの文字まで、ショーウィンドーに踊っておりましたよ。ここまで大幅安は、金融危機後まもなくの2010年以来ではないかと拝察いたします。
ブルーミングデール近くの服飾小売店NY&C、ご覧の出血大サービス!
12月第3週はニューヨークで気温が週末に20度近い陽気となり、第2週の氷点下より格段にお買い物日和となったんです。天候という援軍を迎えながら、第3週は客足すら21%減の体たらくでした。景気回復モメンタムが勢いづいているとは思えない結果に、目も当てられません。
ショッパートラックは11月1日を起点とするホリデー商戦の小売店・売上高につき、現時点で前年比2%増の2184億ドル(22兆7140円)と試算しています。当初予想の2.4%増を下回る見通しです。ちなみに全米小売業協会(NRF)、10月時点で3.9%増の6021億ドルと予想していましたよね。
肝心のオンライン売上高も、コムスコアによると11月1日~12月15日までで前年同期比9%増の378億ドル(3兆9420円)だったんです。コムスコア予想の14%増に及びませんでした。
我が家のクリスマス・ギフトは、自ら出向いて小売店で買いましたよ~。
かたや、アマゾンやeベイは絶好調という話もあります。
チャンネルアドバイザーズは、11月28日から12月15日までの売上高につきアマゾンが前年同期比39%増、eベイで20.9%増だったと報告していました。シアトル・タイムズ紙で引用されたアナリストは、ホリデー商戦のオンライン売上高の割合が当初予想の33-34%から40%に達すると大胆な予想を展開しています。
オンライン業界の2大巨頭のアマゾンとeベイが売上をさらっていったのなら、グリンチにクリスマスを盗まれたも同然ですね。
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2013年12月25日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。