中国の軍事費の「言い訳」が噴飯物

アゴラ編集部

なんかまた中国がおもしろいことを言い始めたようです。軍事費を「1人当たり」に換算し、国際比較する、という噴飯物の話。中国の人口は約13.5億人なんだが、日本の約10倍強です。それなのに「日本の軍事費は1人当たり中国の5倍」と主張しているらしい。

一方、国家予算額(2012年)の比較では、日本の歳出が約218.5兆ドルなのに比べ、中国のソレは172.6兆ドルです。こうしてみると、ざっと中国人の国家予算は1人当たり日本の1/10になる。こういうのを「墓穴を掘る」というんだが、ようするに中国の軍事費は日本の倍、ということです。


ところで、中国の伝統的な戦術は「人海戦法」と「便衣兵」です。兵士が海のように押し寄せてくる。倒しても倒しても後ろから押し出されるように攻めてきて、守るほうの銃弾が枯渇するまでそれを続けます。これが「人海戦法」。便衣兵というのは、ようするにゲリラ兵です。「便衣」というのは普通の服のことで軍服を着ていない兵隊のこと。民衆に紛れて攻撃してくるので厄介だ。

ようするに人間の値段が安く兵士を使い捨て、国際法を遵守しないわけで、日中戦争時の日本軍や朝鮮戦争時の米軍なんかがこれに悩まされました。もちろん現代の中国軍が同じような戦術で戦うか、というと疑問なんだが、1人当たりの軍事費に換算するあたり、どうも同じような土壌が残っているらしい。

ただ、海のように大量の兵士が、まさに海を渡って来るのは不可能だし、便衣兵も侵略される側の防御的なゲリラ戦術です。つまり、中国は守るのに長けているだけで、攻めて勝ったことはほとんどない。何千年も前から漢民族は伝統的にそうです。いずれにせよ、倍々ゲームで増え続ける軍事費への批判に対し、こうした「言い訳」を考えている中国。少しは「後ろめたい」というわけでしょう。

木村正人のロンドンでつぶやいたろう
安倍首相の靖国参拝が問う「戦争と平和」


Vine Introduces Full Profiles On The Web And TV Mode For Binge Watching
TechCrunch
いよいよSNSも動画の時代、というわけで、これはTwitterがやってる「Vine」を紹介しています。動画のアップロードは無料で無制限。TwitterやFacebookなどへの投稿も可能。これまでスマホだけの対応だったのがweb版が、さらにTV版も出たんだそうです。しかし、動画や音声というのは「時間」がかかる。他人様の時間を削り取るわけで、これがどんだけ広がるか、ちょっと疑問。人の子どもやペットが動く様子を、自分の貴重な時間を使ってまでそんなに見たいもんでしょうか。首を傾げざるを得ない。まあ「見せたい側」の自己満足なのは、どのSNSでも同じか。

大統領になった難民の子
壊れる前に…
国家反逆罪に問われ訴追されているパキスタンの元大統領、ムシャラフ氏なんだが、体調不良で入院しているようです。最高刑は死刑なので、そのせいで体調が悪くなったらしい。このブログでは、ムシャラフ氏ばかりが指弾されるのは、「ムハジール」というインドからの難民出身だったからじゃないか、という記事を紹介。難民から大統領にまで登りつめ、その後に彼が何をしたのか、同じような「悪人」はたくさんいるのに、というわけです。パキスタンという国には行ったことがありません。いつか訪れてみたいもんだ。

ちょっと良いカメラを手に入れた方へ。使いこなすための最初の5つのTIPS
GIZMODO 日本版
この「ちょっと良い」というのは一眼レフのデジカメのことです。ようするに、ボディとレンズが別々になっていて、用途や目的によってレンズを変えられるカメラ。カメラメーカーはレンズの新作はあまり頻繁に出しません。ボディがパソコン化し、性能向上により定期的にバージョンアップする代わり、高額な開発資金が必要なレンズのほうで儲けよう、というわけです。カメラに凝り始めると「いいレンズ」が欲しくなる。本格的にやるなら、ボディよりレンズに投資すべきです。ただし、いいレンズはお高い。F値が低い、つまり明るいレンズも高いです。

身の回りサービス従事者率の国際比較
データえっせい
「老老介護」などと言われ始めて久しいんだが、身内が老人や要介護者のケアをするのにも限界があります。グローバル化によって世界中が均一化する中、こうした問題も各国で顕在化されつつある。同時に、これまで身内がやってきた「身の回りサービス(Personal care)」をお仕事としてやるビジネスが増えてきます。某飲食系ブラック企業も老人向け宅食サービスにシフトして儲けているらしい。これからは「むしろこっちだ」とばかり、賃金の安い若年層を使って老人のケアをさせる商売が流行始めている、というわけです。このブログでは、OECDの調査から各国における「身の回りサービス従事者(Personal care workers)」が全体の労働者の中でどれくらいか比較しています。18カ国のうちで日本は上から7位。フランスやドイツより比率が上。やはり北欧諸国は高いです。さらに興味深いのは、乳幼児を含めた要介護者に対する従事者の割合。少子高齢化の問題は、こうして眺めてみてもわかりやすいです。


アゴラ編集部:石田 雅彦