都知事候補の舛添氏は安易な「脱原発」に組するな

アゴラ編集部

「素人」都知事の猪瀬直樹氏が辞任し、都知事選挙は2月9日の投開票で行われるようです。当初は「右」と「左」の一騎打ち、という様相で、予定調和的な無風選挙という見立てがあったんだが、自民党が除名した舛添要一氏を擁立する、といった情報が流れ、これで三つ巴で舛添優位、というわかりやすい図式になるはずでした。


ところがどっこい思わぬ伏兵が現れた。これが手強い。元首相の小泉純一郎氏が口説いた、ということで、これまた元首相の細川護煕氏が立候補する、と表明。この老人二人、いったい何を考えているのか、ちょっと不気味な感じがします。もう「右」と「左」の候補は泡沫扱い。自民党が推す舛添氏か小泉氏が推す細川氏か、といった混戦になりそうです。「劇場型民主主義」で商売するマスメディアからすれば、これほど「美味しい」材料はありません。しばらくは都知事選で喰っていける、と皮算用してることでしょう。

かつて原発が動いていたときに、東京都を含めた大都市は大きな電力消費地でした。都市の住民が、地方の「犠牲」に寄りかかって繁栄をむさぼる、という図式はわかりやすいんだが、モノゴトはそう単純ではありません。また、これまでの選挙でみてきたとおり、東京都民はそんなに「賢く」もない。細川氏が訴える「脱原発」は都民には通じないでしょう。

舛添氏も「脱原発」に軸足を置いているようです。しかし、もしここで細川氏が舛添氏に負ければ、エネルギー問題は大きな分岐点を迎えることになる。舛添氏には「脱原発論争」について、ぜひ細川氏とは違った立脚点で違いを明確にし、独自の論点を掲げ、選挙戦に立ち向かってほしい、と思います。

NewSphere
小泉元首相支援で“脱原発”細川氏が都知事候補最有力か? 原発政策の行方に海外も注目


This scientist has three patents pending. He also happens to be 12.
TED
米国の12歳の少年科学者が特許を三つ持っている、というブログです。まず、温度が低いとゴルフボールが跳ねないんだが、反発係数を維持する特許。これを発明したときは8歳だったそうです。次は、自転車の補助輪を格納式にする特許。あ、これはいいですね。最後が3Mの若手育成賞みたいなのを受賞した軽量で小さくなる防水用土嚢。フロリダのハリケーンによる洪水をみて、この発想を得たらしい。ブログでは、彼は身の回りの疑問や気づきから発明につなげている、と書いています。利発そうな顔をしている。確かに土嚢というのは、いざというときに使えなきゃ意味がないんだが、普段は小さく格納しておきたいシロモノではある。着眼点が素晴らしいですな。

12月の携帯純増数でNTTドコモが2年ぶり首位
かぐらかのん
ここで息継ぎをさせちゃいかん、という感じの巨大半官半民企業が、再びゾンビ化しつつあるようです。この会社、宅配食料品サービスとか料理教室チェーンなんかを買収し、携帯端末の将来性をいろいろ模索してる様子。しかし、総身に知恵が回りかね、といった状態で、このブログでも、ハードからソフトへ、パラダイムシフトしていく、と書いているんだが、チグハグ感がありますな。iPhoneを売り始めて、そう時間がたってるわけじゃない、というのは言い訳。そろそろ本気を出してガラパゴスから脱却しないと手遅れになるでしょう。

キリン「午後の紅茶」が過去最高の売り上げ、ところで何種類知ってる?
IRORIO
こっちも、ふーん、としか言いようのない話なんだが、キリンという企業は戦前においてビール業界では最下位で、ほとんど名前も知られていなかった、というのはあまり有名な話ではありません。アサヒビールと三井系のサッポロビールやヱビスビールが合体してできた大日本麦酒が戦後の財閥解体で分けられ、弱体化した間隙を縫ってキリンビールが酒屋のお勝手口からの宅配と冷蔵庫の普及で市場を独占したわけ。酒屋への営業もどぶ板的にやって、それまでの殿様商売にあぐらをかいていた大日本麦酒系が窮地に追い込まれたわけです。キリンビールは三菱系で、造船所のある企業城下町の長崎では飲み屋はキリンビールしか置かない、といった状況でもあった。ガリバーになって以前の大日本麦酒のような殿様商売になりかけたとき、アサヒビールがスーパードライでのしてきて業界の地図が様変わりします。ビールは財閥系が強かったんだが、三井住友銀行なんてのができる時代。少子高齢化でアルコールの売上げも伸びないわけで、そうも言ってられず、キリンがサントリーと統合か、といったニュースも話題になりました。そのサントリーも統合がご破算になった後、生き残りをかけてM&Aに躍起だ。「午後の紅茶」が売れている、とはいえ、飲料メーカーは各社どこも大変そうです。

Google Glass が「あなたのフィットネスの世界を増幅する」感動すら覚える使用法にワクワクが止まらない
DDN JAPAN
日本発売未定なため、並行輸入業者についていろいろ取り沙汰されているGoogle Glassなんだが、その可能性についてはまだまだ発展する余地があるようです。この記事では「RACE YOURSELF」というアプリを紹介。Google glassをかけて、ゾンビに追いかけられている画像を写し出し、ジョギングする、というような使い方ができるらしい。それって悪夢じゃないか、という突っ込みはともかく、もっといろいろな機能を盛り込めそうです。Google glass、早く日本上陸しろよ。


アゴラ編集部:石田 雅彦