橋下氏辞任は維新が自民へ吸収される前奏曲か

アゴラ編集部

自身に注目を集めることで政治的な求心力を発揮してきた橋下徹大阪市長が、出直し選挙に打って出るため、市長を辞任しました。いわゆる「大阪都構想」も堺市長選など、周辺自治体の首長選挙であれだけ負け続け、有権者のノーを突きつけられれば頓挫せざるを得ません。支持率も漸減し、2013年11月には50%を初めて切るなど、世論の批判も強まっている。また、例の従軍慰安婦発言以後、朝日新聞などのメディアとの泥仕合も聴取者に飽きられ、自身もう売るものがなくなった、こうなったら再選挙で盛り返すしかない、というわけです。


振り返ると、橋下氏が共同代表を務める日本維新の会は、太陽の党と「野合」したあたりからおかしくなり始めました。太陽の党の前身である、たちあがれ日本は自民党の「別同部隊」として党外から自民党を支援するために作られた節がある。実際、超党派の国会議員連盟である「創生『日本』」の会長は安倍晋三首相なんだが、ここの最高顧問は平沼赳夫氏。また、2010年7月の参議院選挙では、たちあがれ日本は同会派と選挙協力しています。

ところで、2013年12月に日本維新の会を離党し、衆議院議員も辞めた東国原英夫氏の言動は、今回の橋下氏の突然の辞任、再選挙という行動と微妙に絡んでいるような気もします。東国原氏は、旧太陽の党出身議員との摩擦や軋轢に耐えかねたらしい。東国原氏と橋下氏の二人が、相前後してこうした行動に出た背景には、党内に獅子身中の虫がいることが大きいでしょう。その虫は、自民党が維新の会を吸収するために奔走しているのでしょうか。二人は、そうした攻勢に摩耗し、あるいはひたすら抵抗を続けているのかもしれません。

こうした動きを裏付けるように、安倍政権は「責任野党」という言葉を使い、維新の会、みんなの党などを揺さぶっています。やはり、政権党は強い。行政刷新会議もすでになく、民主党の事業仕分けでなくなったはずの事業や予算が復活するなど、2009年の政権交代前に戻ってしまっています。こうした甘い水で与党から誘われたら、維新の会の議員などコロリと寝返りそうです。もし橋下氏が市長選に負ければ、政界から身をひく、とも言われているんだが、そうなれば維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事も「レームダック」化するのは必至でしょう。

もちろん、ほとんど対抗馬が出ないと言われている市長選なので不戦勝になるはずです。しかし、結果はどうであれ、今回のドタバタ劇は、橋下氏の政治生命にとって大きな傷手になることは確か。現在、衆議院の勢力は、自民党が294、第三党の日本維新の会が53(2014年1月16日)。国民の批判はまぬがれず、実現の可能性は限りなく低いものの、もしも両党が大政翼賛的に「野合」すれば日本政界に大変なことが起きるでしょう。

真実を探すブログ
大阪の橋下市長が正式に辞任を表明!50日以内に市長選挙へ!主要な政党は候補者擁立見送りを示唆!


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アゴラ編集部:石田 雅彦