「Give&Given」の関係が、周囲と自分をお互いに高めあう --- 内藤 忍

アゴラ

米国の滞在も5日目になりました。

テキサスのコーパス・クリスティという港町から、車でオースティンまで来て、昨日は飛行機でサンフランシスコまでやってきて、夜はナパバレーに宿泊しています。木曜日の夕方にサンフランシスコを出て、金曜日の夜に東京に戻る予定です。

今回の視察では、東京だけではなく、北海道から参加した方のいらして、年齢やバックグラウンドも様々な人が「同じ釜の飯を食う」ことになりました。


恐らく、視察がなければお互いに会うことすらなかった人たちが、テキサスやカリフォルニアで一緒に行動する。何だか気まずい雰囲気になるのかと思いきや、日程が過ぎると共に、お互いの親密感が増して、昔から知っている人たちのように見えてくるから不思議です。

そして、それぞれのメンバーが自分の強みを持っていて、その知識や経験をお互いにシェアすることで、普段知ることができなかったような情報や知恵を得ることができる。私も学ぶことがたくさんありました。

視察に限らず、セミナーや勉強会で、初対面の人たちが大人数で集まる機会がたくさんあります。いつも思うことは、自分が参加して何かを得ようとするだけではなく、他のメンバーに何かを提供することで、その機会をより価値のあるものにできるということです。

視察に出かけるのであれば、自分が現地を見て、新しい知識や情報を得るだけではなく、参加している他のメンバーに自分の経験や知識を提供する。

セミナーに参加するのであれば、講師から一方的に話を聞いて、それを理解するという一方方向の流れだけでなく、他の参加者と交流し、「1対N」の関係から「N対N」の関係を構築していく。

経験や知識の無い人であっても、他の参加者に何か提供することができるものがあるはずです。それを与えることによって、自分がそれ以上のものを得ることができるのです。

まったく畑違いの人が集まる場であればあるほど、気まずくなるのではなく、逆にそれだけ新しい知識や情報、人間関係を構築できるチャンスになります。

「何がもらえるのか」「何が得らるのか」を考える前に、「自分が何を提供できるのか」を考えることで、実は得られるものがより大きくなっていくのです。

今回も、私を含め「投資」という共通の興味を持って集まってきた人たちが、短い期間でお互いに「Give&Given」の関係になっていきました。何だか楽しい気分になります。

ナパバレーは肌寒く、生憎の雨ですが、参加者の方に来て良かったと言われるような視察にできるよう最後まで「Give」したいと思います。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年2月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。