NHKや日経あたりが「売り込んで」きたビットコイン(Bitcoin)周辺が世界中で大騒ぎです。半年前まで世界最大のビットコイン取引所だった「マウントゴックス(Mt.Gox)」が破たん。交換はもちろん預け入れていたビットコインの引き出し、担当者との連絡さえできない状況に陥っている。グローバル化した自由主義経済のデジタル技術を駆使した究極の「通貨」という触れ込みなんだが、国家が発行する通貨を否定する交換手段、というわりに既存通貨との交換取引所が必要、という「矛盾」が顕わに浮かび上がっています。
このビットコイン、いったい何なのか、どこで手に入れることができるかもわからない、という人がほとんどでしょう。昨日夜のNHKニュースでは、ビットコインで支払い可能な六本木の飲食店のオーナーを紹介していたんだが、クレジットカードの代わりにビットコインを受け付けていたらしい。ビットコインについてはアゴラでも大石哲之氏の論考に詳しいので読んでみてください。
なぜマウントゴックスが破たんしたのか、まだ理由が明らかになっていません。ビットコインについては、マネーロンダリングに利用されたり、投機の対象になったり、開発された当初に比べると毀誉褒貶著しいわけで、ロシアや中国では禁止され、マウントゴックスもすでに2013年春頃には米国政府が問題にしています。同年4月のビットコイン暴落時には一時的に取引停止している。今回の被害額は数百億円、同システムの利用者は世界中で100万人、という話もあるんだが、東京渋谷に拠点を置いている、ということで日本にも無関係ではありません。ちなみにマウントゴックスの社名は「Magic: The Gathering Online Exchange」の頭文字を並べたものです。
ビットコインの「創始者」は、当時37歳の匿名日本人数学者、と言われています。とりあえず名前は「Satoshi Nakamoto」というらしい。2008年にビットコインのシステムを作り、当初は声明を出したりネット上に足跡が残されていたり、現実の世界にいたようなんだが、2011年頃から消息不明になっている。この人物を特定するために、これまでいろんなウワサが流され、個人ではなく集団なのではないか、英語の特徴からオーストラリアや南アフリカなど、英国連邦出身者なのではないか、ネット上の投稿時間から北米もしくは中南米在住なのではないか、など様々に取り沙汰されています。
発行の上限があらかじめ決められているビットコインは、最初に作ったり初期に投資して大量のビットコインを所持している者が、システムが認知され、広がり使用者が増えるにつれて莫大なリターンを得ることができます。この匿名の日本人数学者もしくは団体は、現在、ビットコインの創業者利益として10億ドル相当の利益を得ている、と言われている。一説によれば、この創始者はマウントゴックスを立ち上げたジェド・マケーレブ(Jed McCaleb)氏その人なのではないか、という話もあります。
マケーレブ氏は、米国カリフォルニア大学バークレー校を中途退学した後、2009年にカード取引ゲーム「Magic: The Gathering (マジック:ザ・ギャザリング)」のオンライン取引所を立ち上げ、2010年7月からマウントゴックスとしてビットコインの取引所の運営を始めました。しかし、2011年3月にマルク・カルプレス氏の「ティバン」という資本金500万円の企業に売却しています。マケーレブ氏がマウントゴックスを売却した理由は、ビットコインに減滅したから、と言われている。彼は2011年頃から同システムの欠陥を指摘していました。
マケーレブ氏は現在「ripple」という、また別の仮想通貨システムを構築し、ビットコインのライバルになっています。ビットコインと同じく発行上限が決められ、違いは価値をドルなどで保障することのようです。また、迅速な取り引きが可能なのもメリットらしい。rippleにとってライバルのビットコインの信用失墜は喜ぶべきことでしょう。ひょっとすると、今回の騒動の裏にはマケーレブ氏がいるのかもしれません。
ガジェット通信
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アゴラ編集部:石田 雅彦