いったい、あるのかないのか「STAP細胞」

アゴラ編集部

いやあ、イライラします。なにが、といえば「STAP細胞」問題です。理化学研究所(理研)の小保方晴子ユニットリーダーが、4月9日、午後から記者会見をしました。ほぼ2カ月ぶりに公の場に出てくる、というわけでテレビ局が特番を組んだり、主要紙が号外を出したりして報じていたわけです。いったい「STAP細胞」はあるのか、ないのか。もうハッキリしてほしい。


理研は、科学雑誌『nature』に発表した小保方氏らの論文について、二カ所で「不正」と「捏造」があると認定し、関係者に対して批判する調査の発表を行いました。今回の記者会見は、それに対して小保方側が代理人である弁護士も同席して反論し、再調査を要望する、というものであり、論文の内容には深く踏み込まなかった。彼女は時折、下を向いて涙ぐむものの、しっかりと自分の言葉で応対していた印象があります。

また、記者会見では、研究について、いろいろなことが小保方氏の口から出てきました。「捏造」とされた写真データには「STAP細胞」の再現性を示す「ホンモノ」があり、それはすでに『nature』へ訂正論文として出されているらしい。また、論文の共著者らの間に情報の齟齬があった、というようなことも言っていました。

研究のほうで重要なのは「『STAP細胞』は200回以上、再現しているし、一緒に実験に立ち会った研究者もいた」という点、そして「独立系研究者に方法を教え、小保方氏以外にも再現に成功している例がある」という2点でしょう。『nature』論文が「現象論」についてのものだった、というのも悩ましい限りで、実証論文は後発で出す予定だった、とも言っていた。

小保方氏は「ちょっとした『コツ』があれば『STAP細胞』は再現できる」と自信満々でした。論文の再提出や今回の騒動、理研の聞き取り調査などに忙殺され、継続研究ができず、追加の論文も頓挫しているらしい。会見でも「STAP細胞」があるかどうか証明されなかったわけなんだが、まだ白黒はハッキリしない。しかし、もし本当に「STAP細胞」があるとすれば、この2カ月の遅れと中心研究者らのスポイル、相互不信は、研究の進展にとってかなり痛いんじゃないかと思います。

Blog vs. Media 時評
理研調査も科学にあるまじき杜撰:小保方釈明を聞く


2013年度の新車販売は軽自動車とハイブリッドがトップ10独占だった!
clicccar
一部報道では、電気自動車やプラグインハイブリッド車の売上げが飲み悩んでいる、というものがあるんだが、一般的なハイブリッド車についてはまだ売れてるようです。一方で、軽自動車も調子がいい。やはり不景気でもあり消費税前の駆け込み需要があるんでしょう。ただし、自動車系メディアは、スポンサーに配慮して、けっこう「盛る」ので要注意です。

Why Teaching Poetry Is So Important
The Atlantic
学校における「詩」の教育は重要、という記事です。文章には「散文」と「韻文」があるんだが、「詩」のほとんどは何か特定の決まりがある「韻文」になります。日本の学校教育では、短歌や俳句、漢文を読むんだが、欧米の「詩」にも「韻律」という決まりがある。たいていは、各行の終わりの「音」を合わせるものです。語呂合わせのようなもんだ。五七五とか五七五七七、とかも同じ決まり。しかし「韻律」が決まってるわけじゃありません。こうした「韻律」や「リズム」が言語の根底にあることよって、欧米では演説のうまい政治家が生まれる、という人もいます。

‘Godzilla’ Reboot Origin Story Was Scrapped Because Of ‘Man Of Steel’
BUSINESS INSIDER
ハリウッド映画『ゴジラ』の公開が、全米では5月16日、日本では夏休みになりそうです。そのコンセプトアートが発表された、というわけで、紹介されているんだが、スーパーマン映画の『マン・オブ・スティール(Man of Steel)』っぽいと書いている記事です。「ゴジラ」はシベリアで発見されるらしい。俳優の渡辺謙氏もでます。

Babies May Be More Language-Savvy Than Thought
livescinece
ヒトの赤ん坊が、我々が想像していた以上に言語的な理解能力をもっていた、という記事です。どんな生物でも、新生児は弱い。そこをサバイバルするために、いろんな能力を持っているもんです。ヒトの場合、近づいてくる大人が敵か味方か、けっこう敏感に嗅ぎ分けるらしい。それは表情だったり声の調子だったりセンサーを総動員して我が身を守る。この記事では、その新生児の脳は、その子が育っていく上で学ばねばならない言語の習得に活発に活動する、と書いています。


アゴラ編集部:石田 雅彦