「F1帝王」の遺伝子は開花するか

アゴラ編集部

モータースポーツのF1(Formula 1)は、タイヤがむき出しのデザインのマシンがほとんどです。これは、ボディの空気抵抗を軽減し、タイヤ交換などを容易にするなどの利点も多いんだが、レギュレーション(規則)で、単座のオープンホイール、と決まっているからでもあります。これと同じレギュレーションに、日本国内のフォーミュラ・ニッポン(かつてのF3000)や国際レースも行われているF3(Formula 3)などがあります。


こうしたオープンホイールレーシングカーの入門用として「レーシングカート」があり、遊園地などにあるような遊具自動車が基本なんだが、最近では本格的なエンジンやミッションなどを搭載したマシンを使い、国際レースも開催されるようになっています。歴代のF1レーサーたちにも、子ども時代にカートを経験し、モータースポーツの世界へ入っていった人も多い。

13歳からカートを始めたアイルトン・セナ、ミハエル・シューマッハは4歳でカートに乗りました。アラン・プロストもミカ・ハッキネンもカートからレーサー人生を始めています。フェルナンド・アロンソ(2005、06年のF1チャンピオン、以下同)も、キミ・ライコネン(2007年)も、ルイス・ハミルトン(2008年)も、ジェンソン・バトン(2009年)もそう。ここ数年、F1チャンピオンに君臨しているセバスチャン・ベッテルもカート出身です。1980年代以降の有名F1レーサーで例外なのは、ジャック・ヴィルヌーヴとデイモン・ヒルくらいでしょうか。

その中でも、F1で最多優勝回数を誇るミハエル・シューマッハは、現役時代の2001年にカートのW杯に出場し、話題になりました。彼は「レーシングカートだけがF1ドライビングの練習になり得る」と主張し、カートの事故が頻発する中、カートの危険性も強く否定しています。楽しむための趣味でカートレースに出場しているのは確かだが、それだけではない、というわけ。ちなみに、同じF1レーサーであり、6勝を挙げている弟のラルフ・シューマッハもカート出身です。

ミハエル・シューマッハには娘と息子が一人ずついるんだが、息子のミック・シューマッハは2008年、9歳のときにレーシングカートでデビューしています。当時からエントリーネームは、母親の旧姓であるベッシュを使っていました。デビュー戦は10位と平凡。そんなミック・ベッシュがイタリアで開かれた国際カートレースで2位に入り、初めて表彰台に上がったらしい。これがリザルト。今は「ジュニア・ミック」というエントリーネームになっていて、父親も出資するイタリアのカートメーカー「トニーカート」に乗っています。

親子のF1レーサーもたくさんいます。グラハム・ヒルとデイモン、ケケ・ロズベルグとニコ、ジル・ヴィルヌーヴとジャックなどなど。日本でも中嶋悟と一貴がいるんだが、ミハエル・シューマッハの息子もF1で走ることができるんでしょうか。まだ15歳。楽しみです。

F1-Gate.com
ミハエル・シューマッハの息子ミック、父親に捧げる国際カート初表彰台


第3回将棋電王戦第5局、屋敷九段敗れる
ソフトアンテナブログ
4月12日、プロ棋士とコンピュータが将棋を指す「将棋電王戦」の第三回、最終戦が行われ、コンピュータが勝ちました。今回の大会ではプロ棋士の一勝、コンピュータの四勝となり、前回第二回に続き、コンピュータ側の「圧勝」となったわけです。前回今回ともプロ棋士側は一勝しかできていません。ちなみに2012年に行われた第一回では、現役を退いた米長邦雄永世棋聖がコンピュータに負けています。

Steve Jobs’ 13 Most Inspiring Quotes
BUSINESS INSIDER
スティーブ・ジョブズの言葉を13個、紹介している記事です。語り尽くされた感のある彼のフレーズの数々なんだが、この中から「the only way to do great work is to love what you do.」というものを挙げておきましょう。疎外されやすい現代において、人間の「仕事」は自己実現の重要な手段の一つです。しかし、ともすると目的と手段が逆転し、「仕事」に追われ、自分を見失うこともある。自分の仕事を愛すること、愛するに値する仕事をすることこそ、疎外から抜け出す唯一の道かもしれません。

日本の大学入試は制度改革できるか? ─教育再生実行会議の第4次提言─
社会科学者の随想
そもそも日本でどうしてこんなに「大学」が増えてしまったのか、というのが大問題です。人口増加が頭打ちになり、将来の少子化が予測できたのは、もうすでに30年以上も前のことです。しかし、文部行政はこの問題を放置してきた。大学が増え、大学生が増えれば大学の「質」が水増し状態になり、大学で勉学を学ぶだけの「学力」を持つ高校生などの選抜も水増しになるのは自明です。このブログでは、大学を減らせ、と書いているんだが、日本の大学と大学生の「質」について、もっと突っ込んだ現実的な議論をし、私学助成金の基準を厳格化するなど、少しくらい過激な措置を講じるくらいの姿勢で臨んだほうがいいんじゃないでしょうか。

What Will We Find On Passengers’ Cell Phones From Flight MH370?
GIZMODO
マレーシア航空MH370便は依然としてどうなったか、ハッキリとしたことはわかっていません。オーストラリアの南西の海中に沈んでいる、というのがもっぱらなんだが、水深4500メートルとも言われ、その探査は容易なことではない。時間をかければなんとかなる、とは言え、数カ月から数年単位かかるでしょう。この記事では、乗員乗客の遺物から今回の事件についての様々な資料が得られるかも、と書いている。カメラ付きスマホでの画像や書き残されたメモ、メールなどは、ブラックボックスなどの航空記録機器とは違う観点の貴重な遺物になるだろう、というわけです。


アゴラ編集部:石田 雅彦