米モメンタム株を中心に弱気相場入り、次の一手は? --- 安田 佐和子

アゴラ

いかに強気派が多いニューヨーク市場関係者でも、マーケットの潮流が変わればダウンサイドへの対応を考えます。

足元で、以下の銘柄が弱気入り相場に入りました。

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(出所 : CNBC)

モメンタム銘柄を中心に崩れるなか、CNBCの「オプションズ・アクション」に出演したダン・ネイサン氏は11日、次に下落するセクターは「輸送株」と指摘。「iシェアーズ輸送平均ETF(iShares Transportation Average ETF/IYT)」の動向を注目すべきと論じました。ダッシュ・フィナンシャルのマイク・コー氏も、フェデックスやUPSに白羽の矢を当てます。

両者の未来予想図に共通点があるからこそ、次の下落銘柄に輸送セクターを挙げているんですよ。そう、お2人は経済活動の鈍化を見込んでおり、そうなれば当然ながら物流の需要も減速するというワケですね。

ただし、米株相場はナスダックを中心に下落にブレーキが掛かりつつあります。ナスダックは15日に2013年11月21日以来の3950pを割り込んだものの、200日移動平均線がある3945p付近で支えられました。終値ベースで3月5日の高値から約10%下落し、一服感が出て来たともいえるでしょう。S&P500も、下値は一目均衡表・雲の下限がある1810pで底打ち。75日移動平均線を回復して引けています。ダウ平均も16000ドル割れが近づくと3日連続で下値を拾われ、50日および75日移動平均線を戻してクローズしました。

中国1~3月期国内総生産(GDP)がよほど悪い数字にならない限り、買い戻しのタイミングが近づきつつあるようです。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年4月16日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。