60代以上のストーカーが急増しているというのはよく耳にしていたが、去年のデータが出ていました。去年、平成25年は1919件で、10年前の約4倍だったそうだ。まあ、みんな暇なんでしょうね、退職してやることも無くて。
2013年4月2日から「改正高年齢者雇用安定法」が施行されて、希望すれば65歳までは会社に居られるようになったとはいえ、65歳以降もバリバリ働いている人も大勢いるんだから、隠居しないで何か新しいことを見つけて働くなり没頭していればいいのに。と無責任に周りが言うのは簡単ですが、仕事一筋で生きて来ていたらその切り替えもなかなか難しいのがこの現状なのだろう。
高齢ストーカー、10年間で4倍増 退職や妻との死別… 競争世代「孤独」が引き金か
平成24年簡易生命表によれば60歳の平均余命は「22.93歳」、65歳の平均余命は「18.89歳」とある。まだ20年近くも生きるんだから、そりゃ元気だろうし、また一から恋に走ってもおかしくはないわけだ。でも、20年もあるんだから、何か新しい没頭できることを見つけていくのも大事なはずです。20年、子供が生まれて成人するまでの時間です。結構なことができそうです。
このストーカー増加の原因に「孤独」が考えられる、とあるが、確かに職場に居れば地位に関わらず人との関わりは多少なりともあったわけだから、それがまったく無くなるのは余程の寂しさなのでしょう。でも例え地位のあった人が新しい伴侶を見つけたとしても、チヤホヤされることに慣れてしまっていたらその関係もうまくいかないような気もします。
結局は、もう一度誰かに認められたい、という意識なんじゃないかと。ストーカーの心理のひとつに、相手の「記憶に残りたい」「どんな印象でも認知されたい」というものがあるが、これはちょっとだが私も気持ちは分かります。
私は集団が苦手なので、何日も引きこもって気がついたら前に人と話したのはいつだっけ? みたい状態になっていても全然平気なのだが、寂しさを紛らわしたくてもストーカーくらいしか思いつかない老人は、WEBで情報発信すればいいと思う。SNSなんか、まさに年寄り向けのツールなんじゃないかと思う。
昔の同級生や遠方の友人と家にいながら会話もできるんだから、寂しさなんてアッ! という間に吹き飛ぶんじゃないだろうか。SNSはそろそろ飽きられて廃れてくるという情報も最近ちらほら見掛けるようになったが、年寄りの孤独を埋めるサービスに転換すれば、それは社会貢献でもあると思う。時代はやはりお年寄りです。
あと、60年以上生きた証をWEBに発信して残していくことができれば、私のような若造にもかなり有用な情報になるとも思います。仕事のノウハウ、生活の知恵、近所の自然の移り変わりとか、若い働き盛りの世代には気づけない、引退した人にしか感じられない視点で、観点で、物事を論じてもらったらより面白い世の中になりそうです。実際、年寄りの”余裕のある”話は、面白いし為になります。
土屋 義規
合同会社materialize
代表社員