若者に政策について考える機会を --- 塩見 佳生

アゴラ

政策と言われて、明確なイメージを描ける学生はどの程度いるでしょうか。おそらく、学生のうちから政策というものに対して具体的なイメージを持つのは難しいでしょう。

しかし、政策は私たちの生活と密接に結びついています。政策なしには私たちの生活は成り立たず、学生も政策から無関係ではいられないのです。

特に今日様々な政策が打ち出される中で、政策というものに対する理解はより求められてきます。


学生団体GEILは、学生が普段生活している中では得られない、政策について深く考え、自分たちの立案した政策を実際に社会に発信する場を、「政策立案コンテスト」という形で提供するべく設立されました。

その理念は今でも変わらず、毎年夏、八月末に行うコンテストでは、東京大学や京都大学、東北大学など、全国から集まった異なるバックグラウンドを持つ大学生・大学院生に、六泊七日で真剣な議論を交わす中で政策を作ってもらい、決勝では社会人、有識者の方々に対して自分たちの作った政策を発表してもらっています。

その政策は決して机上の空論のものではありません。学生自身が実際に経団連や厚生労働省などに足を運び、現場の生の声を政策に盛り込んだり、自分たちの作った政策を官僚や民間シンクタンクの方に見せ、率直な意見をもらったりすることで、洗練された政策が生まれるのです。

毎年百人以上の学生が応募するこのコンテストは、社会的意義を東京都や経済産業省、日本経済新聞などからも認めて頂き、後援をもらっています。

今年は、雇用・労働という、今まさにブラック企業問題や労働規制改革などで話題になっているテーマに関する問題を、学生たちに議論してもらい、政策を打ち出してもらいます。まだ仕事をしたことがない学生だからこそ、今までとは異なった新鮮な見方からの政策を作ってくれることを期待しています。

私たちの活動が、学生が政策について考え、また自分たちの意見を実際に社会に対して発信する一助となれば幸いです。

塩見 佳生
学生団体GEIL
GEIL2014実行委員