ニューヨークの情報に関しては、本当にたくさんの方から情報を頂きました。レストランは選ぶのに困ってしまうほど、バリエーション豊かで、和食についても東京と遜色ないようなクオリティだと聞きました。ご紹介頂いたお店の中から何軒か行ってみようと思っています。
情報を教えて頂いた皆さま、本当にありがとうございます。
レストランと並んで、悩ましいのが宿泊先のホテルです。ニューヨークのホテルは本当に高いと実感します。せっかくですから、ヒルトンやマリオット、シェラトンといった世界的なチェーンホテルではなく、ニューヨークならではのブティックなホテルに泊まりたいと思っているのですが、軒並み1泊で4万円以上。これは良いなと思うと6万円以上だったりします。そして、ホテルの価格が曜日によって大きく変わってきます。一般には週末は高くて、ウィークデイは安くなるのですが、ホテルによっては2倍以上差がある場合もあります。
ホテル探しには、トリップアドバイザーやBooking.comといったサイトを使うのですが、日本で言えば一休や楽天トラベルのようなWebサイトになります。
今回予約をしてみてわかったのですが、このような宿泊予約サイトで見つけたホテルの宿泊価格が、そのホテルのサイトで予約する価格より高くなっていることが、意外に多いのです。為替の関係もあるのかもしれませんが、結局すべてのホテルの宿泊予約を、ホテルのサイトに直接アクセスして予約することになりました。その方が価格が安かったからです。
日本の宿泊サイトについて、きちんと調べたことはありませんが、もしかしたら一休や楽天トラベルよりも、直接ホテルにコンタクトして予約した方が価格が安いケースがあるのかもしれないと思いました。実はホテル側からしてみれば、宿泊サイトに10%~20%のコミッション(紹介料)を払う位なら、直接予約してもらう方がずっとメリットが大きくなります。
にも関わらず、日本では、宿泊予約サイトで予約することが多いのには2つの理由があります。
1つはこのようなサイト経由で予約すると、ポイントが付いたりするので、お得な気がしてしまうこと。ポイントが貯まると、何となくお得な気がして、同じサイトで何も考えずに予約してしまうようになること。
そしてもう1つは、ホテルやオーベルジュのサイトで予約するページが、使いにくく価格もわかりにくいことです。価格を比較しようにもサイトには価格掲載が無かったり、サイト自体が重くて、結局面倒くさくなってやめてしまうのです。
ホテルのサイトでも価格表示があって、簡単に比較することができるようになれば、例えば一休ドットコムのようなサイトで、宿泊先候補をいくつかピックアップし、予約の空き状況と価格をホテル自体のサイトと比較して、安い方で予約するという使い方がもっと普及するのではないかと思いました。
5万円のホテルで、宿泊予約サイトに20%払っているのであれば、直接予約した人には4万円で提供してもホテルの利益は同じになります。しかも、直接予約であれば顧客の情報も蓄積することができますから、将来のプロモーションなどに活用できるデータベースが自前で手に入ることになりホテル側にはさらにメリットがあるのです。
なぜ、日本ではホテルにダイレクト予約するのが一番安くならないかは不思議ですが(もしかしたら宿泊サイト側から最低料金保証が条件にされているのかもしれません)、ホテルに直接予約するゲストをもっと大切に優遇した方が良いと思いました。
ニューヨークのホテルに直接予約すると、ホテルから早速、ご案内とお礼のメールと共に、宿泊にシャンパンやら併設レストランの予約からオプションでサービスを追加しかいかというプロモーションのメールが届きました。このようなマーケティングでさらに客単価をあげることも可能なのです。
日本のホテル産業にはまだイノベーションの余地がたくさんある。ホテルの宿泊予約をしながら、そんなことを考えたのでした。
日本のホテル業界に詳しい方、裏事情を教えてください。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年6月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。