米中間選挙、11月4日の実施まであと約1ヵ月に迫りました。
世論調査をみると、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙の報道のように共和党が6議席を獲得し米上院での過半数を奪回するとの予想が大勢です。リベラル寄りのワシントン・ポスト紙エレクション・ラボでは9月29日時点で76%、同じく左派寄りニューヨーク・タイムズ紙も67%、ファイブサーティエイトも60%。そろって、50%を軽く上回っています。
接戦の選挙区でも、共和党が支持を集めつつあります。アイオワ州では、共和党の新人候補ジョニ・アーンスト氏の支持率がデ・モーン・レジスター世論調査で44%と、民主党で同じく新人のブルース・ブレイリー候補の38%を上回っていました。CNN/ORCの世論調査では、ルイジアナ州で3選を狙うメアリー・ランドリュー米上院議員の支持率が43%と分岐点の50%を大きく割り込み、共和党のビル・キャシディ候補は40%と追い上げる状況。決選投票に持ち込まれれば、キャシディ候補が50—47%を得票するとみられています。
ノースカロライナ州では、CNN/ORC調査で現職のケイ・ヘーガン米上院議員が共和党のトム・ティリス候補をリード。ただし46%対43%で、その差はたった3%に過ぎません。
CNBCによると、モンタナ州、サウスダコタ州、ウェストバージニア州、そしてアーカンソー州で共和党候補が制する可能性が高く、上記の3州のうち2州で勝利すれば米上院で多数派を獲得する公算となります。少なくとも米中間選挙前にオバマ政権が経済政策でウルトラCをキメる公算は極めて小さく民主党の躍進が想定しづらいなか、共和党が多数派に躍り出れば2012年の大統領選挙直後にロムニー候補の当選を信じて大幅高を演じたように株高材料となるか注目です。
(カバー写真:Scholastic)
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2014年9月29日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。