今どき元日経記者が元AV女優くらいでは驚かない

アゴラ編集部

どうも「男と女の間には深くて暗い河が」流れているようで、ジェンダーに関することは、フェミニズムにしても慰安婦問題にしても、またこのニュースにしても、男性が根本で理解できることには限界があるようです。むろん人身売買や「狭義の強制」などは論外とはいえ、誤解を怖れずに言えば、当方は「性を売る」ことは「悪いこと」ではないと思うんだが、男性が思い描く「性を売る」ことに対する「罪悪感」と、女性のそれの捉え方の間には、やはり「深くて暗い」溝があるのかもしれません。


この記事で紹介されている話題の人物から寄せられた文章は、最後は男性の興味をはぐらかすように締められ、読み終えると、肩すかしを食ったような、本人が書いているように、どこか「バカにされた」ような気分にさせられます。オジサンである当方の頭が悪いだけかもしれないんだが、ともすれば週刊誌や幻冬舎あたりと本人との間で取り決められた「デキレース」っぽい空気もかぎ取れる。

今どき「AV女優」が珍しいわけでなく、男性読者を対象とした週刊誌が売上げを期待するためにどんなタイトルをつけるのかは十二分に予想できるでしょう。本人が修士論文で書いたものに加筆修正して出版したという著書を残念ながら読んでいないんだが、はからずも著者自身が研究対象の一人であったのが「暴露」され、それを著書で明らかにしなかったことの「罪悪感」は「性を売る罪悪感」とは別の論点がある、というわけです。

この文章には、著書を読めば本人もAV女優をしたことが「必ず」わかるようなことが書かれているんだが、「計画的」に隠蔽されている以上、本人を知らない当方のような読者も本当にそうかどうかは疑問です。「巨乳で馬鹿っぽいAV女優」が、東大修士の肩書きで2000円もする専門書を書いていたとしても、今どき驚いたり畏れ入ったりするオジサンばかりでもないでしょう。なので、おそらく『「AV女優」の社会学』は買わないかな。

LITERA
「文春」に“AV女優歴”を暴かれた元日経記者・鈴木涼美が緊急寄稿!


【感染有無の確認方法付き】Macを狙ったワームが1万7000台に感染中
I believe in technology
WindowsのPCが世界中で広く一般的に使われているせいで、ハッカーたちのターゲットも当然ながらWindowsマシンが中心になってきました。一方でMacはマイナーだったので被害をまぬがれています。ただ、ハードディスクの「名前」がWindowsとMacでは異なり、Windowsのほうがコントロールや侵入しやすい、という指摘もあります。ただ、Macユーザーもコンピュータウイルスから安全地帯にいるわけではない。この記事では、新たなワームの存在と対抗策を紹介しています。

Why short men make better husbands
BBC NEWS
「蚤の夫婦」という言葉があるように、身長の低い男性と高身長の女性のカップルというのは珍しくありません。身長の低い男性は、ナポレオンのようにどこかコンプレックスがあるようで、そのせいで努力家だったり刻苦勉励型だったり、自らの才能を伸ばすことに力を注いだりして社会的に成功するパターンも多い。この記事では、ロッド・スチュワートなどのロックスターから政治家のカップル、ヒト以外の生物種のケース、さらに幼形成熟にいたるまでの「蚤の夫婦」の不思議について考えています。

Oxygen absorbing material may allow us to breathe underwater
gizmag
安部公房の小説『水中都市』というのがあるんだが、読んで字の如く、水中生活する人間の話です。人類が進化の過程で水棲になった、というのは根強い学説としていまだに主張されていたりします。「イルカ人間」という意味の「ホモ・ドルフィヌス」も人類の見果てぬ夢であり、旧ソ連が水中出産によって生まれた赤ん坊を使い、水中生活に適した身体機能の備えた人間を作ろう、などという研究が本気で行われていたわけです。酸素を多量に含んだ液体を肺に入れて呼吸する「液体呼吸」の研究では、マウスが18時間、液体中で生きていることができたそうです。同じような研究はいまだに世界中で行われ、この記事でも水中で呼吸するデンマークの技術を紹介しています。

H-IIAロケット25号機、10月7日14時16分打ち上げへ 「ひまわり8号」を搭載
sorae.jp
台風18号の次に19号が控えているんだが、そいつが来る前に打ち上げちゃおう、という話です。種子島なんかは台風銀座なんだから、この季節の打ち上げはけっこうなリスクです。今回のロケット、気象衛星というわけで、因縁めいてはいます。


アゴラ編集部:石田 雅彦