久々に映画界から大型新人女優が誕生か

アゴラ編集部

小説家、宮部みゆき氏のファンは多いんだが、彼女が東京ガスの集金課で料金の取り立てなどをして「社会勉強」を積み、小説を書く参考にしてきた、というのは有名な話です。クレジットカードの多重債務問題をテーマにした小説『火車』などに、その片鱗が見え隠れしている気がします。


しかし、宮部氏のテーマは、超能力からRPG、時代物まで幅広く、2002年から2011年まで文芸誌に長期連載した小説『ソロモンの偽証』三部作は、学園推理と法廷ものをミックスしたユニークなミステリーです。連載をまとめた単行本は、2012年の8月から10月にかけて三冊出ているんだが、それぞれ700ページ以上、という超大作になっています。

この長大な原作を映画化する、という意欲的な試みに挑戦したのが、マンガ原作の映画『孤高のメス』や角田光代原作の小説『八日目の蝉』を映像化した映画監督の成島出氏。原作の単行本は三部作なんだが、映画化に当たっては前後編の二部作にまとめたそうです。学園ものということで、メインのキャストは中学生になる。主人公の女子中学生「藤野涼子」役などは、約1年をかけて1万人の中からオーディションで選んだ、とのことです。

その「藤野涼子」に選ばれたのは、ほとんど演技経験のない14歳の中学3年生で、これが女優デビュー作、ということで芸名も役名そのままの「藤野涼子」にする、と発表されました。クランクインしてから彼女については謎のベールに包まれていたんだが、11月12日に都内で開かれた製作報告会見においてお披露目、となったわけです。新人女優、藤野涼子さんは「初めて役をいただき、その感情を忘れたくないと思い、役名を(芸名に)いただいた」と少し緊張気味に言っていました。

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製作報告会見で登壇した監督、出演者、原作者ら。後段左端が成島出監督、後段右端が原作の宮部みゆき氏。

また、原作の宮部氏は、記者会見で作中の人物名が映画主演女優の芸名になったことを「私は子どもがいないけれど、小説家は作品が子どものようなもので、その登場人物を使ってもらうのは作家冥利につきる」と笑っていました。その「藤野涼子」がどんな演技をするか注目の映画『ソロモンの偽証』は、2015年3月7日に前編である『事件』が、4月11日に後編の『裁判』がそれぞれ公開される予定になっています。

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製作報告会見の「藤野涼子」。若い頃の紺野美沙子さんにちょっと似ている。

シネマトゥデイ
『ソロモンの偽証』1万人から選ばれた新人女優、人生初の記者会見に緊張!


President Obama Strikes Historic Climate Change Accord With China
CROOKS AND LIARS
温暖化対策にずっと及び腰で国際社会から批判され続けてきた、米中の両大国がようやく重い腰を上げたようです。9月の国連気候変動首脳会合で、すでにその兆候はあったんだが、APEC後の米中首脳会談で明確にされました。オバマ米大統領は、米国の温暖化ガス排出量を2025年までに、05年と比べて26~28%削減する目標を表明し、習近平国家主席は、2030年前後を目処に中国国内の二酸化炭素(Co2)排出量を減らす方針を示した、というわけです。APEC期間中、排ガスなどの規制強化で北京に青空が戻ってきたらしい。中国人も環境保全の重要性を少しは認識してきたんでしょうか。

A COMMON-SENSE PRESCRIPTION FOR IMMIGRATION REFORM
WND
オバマ大統領の与党、民主党が先日の中間選挙で惨敗したことで、オバマ政権が進めようとしている政策のかなりの部分が頓挫したり、中途半端にさせられたりすることが予想されています。この記事で書かれている移民政策もその一つ。共和党はオバマ政権や民主党の移民政策を批判してきたわけで、法案などが改正されるとしても、移民をすぐに本国へ追い返すなど、かなり厳しい内容になる。このあたりの攻防が、当面の焦点になりそうです。

切手サイズのバッテリーをたった12分でフル充電可能になる新構造が登場
Gigazine
現在、最も求められている技術的なイノベーションは、二次電池、バッテリーでしょう。軽量で長く保ち、発熱や爆発せず、さらに充電時間が短ければ短いほどいい。しかし、これがなかなか難しい。電池、というのは電気をそのまま溜めてるわけじゃなく、電気的なエネルギーのポテンシャルを溜めてるわけで、このあたりが解決され、電気そのものを溜められるようになったら、何か大きく変わるんじゃないかと思います。

London’s diverse ethnic population explains the success of its schools
PHYS.ORG
英国ロンドンの多国籍人種な学校が、ほかの英国人が多数派の学校より、成績がいい、という記事です。英国では、16歳までの義務教育を修了する際にAからGまでの段階で評価される「GCSE(General Certificate of Secondary Education、全国統一試験)」という試験を受けるんだが、これら人種のルツボの学校は大学入試レベルのグレード8段階でDランクより上のCもしくはB、という好成績らしい。これらマイノリティの生徒のほうが、社会的な圧力により努力して真面目に勉強する、ということなんでしょう。


アゴラ編集部:石田 雅彦