世界3大投資家の1人、ジム・ロジャース氏と対談しました。ジョージ・ソロス氏とクォンタムファンドを設立し10年で4300%という驚異的なリターンを生み出した、伝説の人物です。10年以上前から彼の書籍を愛読していましたが、まさか2人で対談する機会が訪れるとは。人生とは何が起こるかわからないものです。
今回のご縁は、世界中から超一流のコンテンツを集め、学びの意欲のある日本人に提供しているラーニングエッジ株式会社の清水社長から頂いたものです(写真左)。当日は、少人数制ということで、30名限定で募集を行い、対談をライブで聞いていただきました。
ジム・ロジャース氏の投資哲学は、普通の投資家よりも半歩いや、1歩進んでいます。彼自身が認めるように、世の中の先を見通し過ぎてしまうが故に「タイミングが早すぎる」傾向があるのです。しかし、短期売買でリターンを得るのではなく、長期で資産を守り、増やしていくことを目標にしている私のような投資スタイルには、極めて有用です。
株式、為替、金利、不動産、コモディティ、さらにはワイン、アンティークコイン、現代アート、仮想通貨への投資・・・投資できると思われるものすべてに対して、ロング(買い)とショート(売り)を組み合わせ自分の相場観に沿ったポジションを構築しているのです。
具体的な相場見通しも、少人数ということで詳しく教えてもらえました。日本株は?ドル円は?アメリカ株は?ジャンクボンドは?会場参加者が必死にメモを取っていました。印象的だったのは、「人工的な相場」が続けば続くほど、その後に来る調整は深刻なものになるという、短期で強気、長期で弱気なスタンスです。
明快な相場観と、わかりやすい説明で、2015年以降の相場見通しを考える有益なヒントを得ることができた貴重な機会。彼が強調していた一番大切な投資戦略は「人の言うことを鵜呑みにしないで、自分で考えて自分の思った通りに行動すること」でした。
投資というのは人と同じことをしていては成功しないものです。後追いでいつも後手に回ってしまうからです。人が考えもしないことを先に考え、それを実行できる力こそが、投資で成功するための最も大切なファクター。この日のジム・ロジャース氏の相場観も鵜呑みにするのではなく、そこから自分の投資戦略を考えていくことが大切なのです。
対談終了後には、参加者全員に握手と記念撮影の大サービス。著書にサインをお願いすると、座右の銘まで入れてくれました。大の親日家という世界3大投資家のホスピタリティには、頭が下がりました。
参加者も大満足の「価値>価格」のセミナー。開場からお開きまで、2時間以上の時間が、アッという間に過ぎていきました。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2014年11月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。