男性のほうが女性より空間把握能力が高い理由

アゴラ編集部

かつて『話を聞かない男 地図の読めない女』というベストセラーがありました。同じ人類なのに男性と女性とではどうしてこんなに「違う」のか、と驚かされることがよくある。当方の家人も方向感覚は皆無に近いんだが、八百屋の隣の化粧品店の角から三軒目にあるラーメン屋、というような覚え方に能力を発揮します。


米国での研究によれば、迷路などに放り込まれたとき、男性は山勘的にルートを探索し、試行錯誤を女性より少なくできる反面、女性はいったん目印などを発見するとそれを頼りに確実に目的地への道筋を確保できるそうです。女性は、外見に惑わされず物質の本質を見分ける能力が男性より優れ、手先の器用さや正確さでも男性より格段に能力が高いらしい。一方、男性は、パズルのように物体を回転させたり組み合わせたりするのが得意なようです。

ところが、マウスでの実験では、幼体のメスに男性ホルモンであるアンドロゲンを注射すると、空間認識能力がオスのように変わることが知られています。つまり「地図を読める能力」は、アプリオリな性差ではなく、ホルモンなど何らかの影響で生後に変わってくる、というわけです。

表題の記事では、米国ユタ大学の研究を紹介しているんだが、アフリカの二つの部族を対象にして調査したところ、男性が女性よりも空間把握の能力に優れた証拠を発見したらしい。この部族の男性では、空間を認識して把握する能力の高い男性のほうが、より多くの女性と性的な関係を持ち、子どももたくさん産ませた、とのこと。確かに性的な興味は、空間を超越し跳躍することがよくあります。

EurekAlert!
Did men evolve navigation skills to find mates?


Anti-Nazi smartphone app aims to block Germany’s rising far-right movement
INTERNATIONAL BUSINESS TIMES
ドイツでは、Android用のスマホアプリに「反ナチ」のものがあるようです。FacebookやTwtterなどのSNSと連動し、ネオナチなどの極右勢力のデモを妨害する活動への参加者を募ったりするらしい。日本でもいわゆる「ヘイトスピーチ」や在特会、ネトウヨなどが発言力を増し始めているんだが、こうしたアプリが登場するようになるんでしょうか。

GEGEN NAZISのアプリ。

Ann Coulter Claims Hillary Has Ruined Her Chances In 2016
CROOKS AND LIARS
アン・コールター(Ann Coulter)という米国の保守派の女性論客がいるんだが、過激な発言で話題になっている人物です。共和党支持の彼女は、ヒラリー・クリントンの「天敵」でもある。ヒラリー女史がオバマ後、2016年の大統領選挙へ出るのはほぼ確定、といわれています。選挙戦ではコールター女史が初の女性大統領誕生阻止のために立ちふさがると思われています。

「ムーアの法則」が破られるかもしれない:トランジスタと同じ働きをする単分子
WIRED.jp
半導体チップには物理的な限界があります。原子の大きさ以下に密度を高めることができないため、いずれコンピュータの性能は天井に達してしまう、と言われている。しかし、この記事によれば、新しい分子が発見され、従来より密度の高いデータ保存や処理が可能になるかもしれないそうです。同じような技術は世界中で研究開発が続けられているんだが、どこが先鞭をつけてアドバンテージを手にするか、かなり白熱してきたようです。

Pufferfish myth busted—they do so breathe when puffed up
PHYS.ORG
フグの仲間は、天敵が現れたり危険に瀕したりすると、体をふくらませてボール状になることがあります。このときに彼らは鰓呼吸してるのかどうか、研究者は長い間、議論が戦わされてきたんだが、この記事によれば「puffed up」つまりフグがふくらんだとき、鰓は正常に活動していることが観察された、と書いている。また、ふくらませるのは瞬時でも正常な状態へ戻るのは5倍以上の時間がかかるそうです。


アゴラ編集部:石田 雅彦