ビル・ゲイツ氏が挑む「水問題」とは

アゴラ編集部

2001年にマイクロソフトのCEOから退いたビル・ゲイツ氏は、現在、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(ゲイツ財団)で多種多様な社会貢献活動をしています。2006年には世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOウォーレン・バフェット氏から300億ドルもの寄付が加わり、同財団は名実ともに世界最大の慈善基金団体になっています。


表題の記事では、ビル・ゲイツ氏の個人ブログからゲイツ財団の最新の活動を紹介しています。ゲイツ氏は「世界の少なくとも20億人は適切で衛生的な水資源を持っていない」と語り、この問題の解決は全ての人類が平等に健康で豊かな生活を送るために重要、と主張。そのために米国シアトルのJanicki社と共同で、糞尿から汚染されていない水を作り出す技術を開発したそうです。

この技術、水分を含んだ汚物を「Omniprocessor」なる装置に投入、これが加熱沸騰させられ、水蒸気と乾燥汚泥に分けられます。この乾燥汚泥が燃料になり、加熱沸騰に再利用され、その熱で発電された電力を地域に配電するらしい。水蒸気は水として濾過され、無害な水になって戻ってくる。動画では、ゲイツ氏も装置から出てきた糞尿由来の水を美味しそうに飲んでいます。

近い将来、水問題は新たに世界的な資源競争の対象になる、という予想もあります。ゲイツ氏はこの装置を、中東のダカールや西アフリカのセネガルで本格的に運用しようとしているらしい。米国でさえ、不衛生な水を産湯に使ったため、多くの新生児が感染症で亡くなっています。雨量の多い日本でも人口比でみれば、必ずしも世界的に水資源が豊富な地域ではなく、水の問題は日本にとっても人ごとではありません。


Janicki Omniprocessor

BUSINESS INSIDER
Watch Bill Gates Test A New Machine That Turns Poop Into Clean Water


Testosterone Boosts Colon Cancer Risk
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アゴラ編集部:石田 雅彦