10万円で国内リゾートマンションが買える。ただし維持費は年間20万円以上 --- 内藤 忍

アゴラ

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10万円で買えるリゾートマンションがあります。スキーのメッカ、越後湯沢の不動産会社のサイトで物件検索すると、10万円の物件が大量に並んでいます(写真)。ちなみに、価格は10万円ですが、購入後は管理費が月15000円で、年間の維持費は固定資産税なども入れれば、20万円以上かかります。高額な維持費用もあって「ババ抜き状態」になっています。


バブル期の1988年に全国で売出されたリゾートマンションは11,564戸あって、そのうちの3,912戸が湯沢町に建設されました。何と3分の1が新潟の小さな町に集中したのです。スキー人気の低下と共に、スキー場の近くのリゾートマンションは買い手がいなくなりました。

このようなマンション価格の崩壊は、スキー場のリゾートマンションだけではないようです。ビジネスジャーナルで日向咲嗣さんという方が書いている衝撃的な記事を見つけました。首都圏でも似たようなことが起こっているというのです。

リクルートの不動産情報サイト「スーモ」で、首都圏にある500万円未満のファミリー向け中古マンション(40平米以上)を検索すると、200件以上の物件が見つかるそうです。ちなみに東京都にも500万円以下の物件が6つありました。

その中で最も低価格なのが、千葉県にある47平方メートルの築40年の2LDKの物件で、価格は180万円です。日当たり、眺望も良好で壁や畳はリフォームされているそうです。最寄駅から東京駅まで快速に乗れば60分。充分通勤も可能という立地。価格が低い理由の1つが、5階にあるのにエレベーターが無いこと。高度成長期に建てられた典型的な公団マンションなのです。

180万円は売値ですから、交渉すれば100万円台前半で買えるかもしれません。ただし、こちらも管理費・修繕積立金だけで毎月約2万円かかるということです。いくら安くても「買ってはいけない」物件と言えるでしょう。

住む場所が郊外から都心への回帰するという流れは、日本の首都圏だけではなく、先進国におけるトレンドにもなっています。アメリカでも郊外に大きな家を買って車で生活するより、街の中心部のコンドミニアムに住み、車を使わない生活をする人が増えていると聞きます。高齢化が進めば、維持することが難しい、郊外の戸建てを売却して、小さなマンションに買い替える人がさらに増える可能性もあります。

人口が年間20万人以上も減少している日本では、住宅の供給戸数は明らかに過剰です。不動産投資をする場合、成長している人口増加国では需要が増えていきますが、日本は需要が全体として減っており、その傾向は政府が移民受け入れ政策でも取らない限り、ずっと続くはずです。

これから日本国内の不動産の「2極化」が益々進むはずです。空室で家賃が取れないだけではなく、売却しようと思っても売れないという恐ろしい物件を掴まされてしまう投資家も出てくることでしょう。

不動産はロケーションが命。自己責任でしっかり物件を選ぶことと、信頼できる会社と長いお付き合いをしていくことが必須です。

編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2015年1月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。