今週のメルマガの前半部の紹介です。
先週、ちきりん氏の「通勤手当なんて廃止すべき」がネットで話題となりました。会社がお金を出して効率の悪い働き方をサポートしているようなものだからそんなものはとっとと廃止すべきという内容です。筆者も同感ですね。
ちなみに筆者も宮仕えの時には基本的に徒歩で通勤できる距離に賃貸借りていましたね。職場が近いと仕事はもちろんのこと、趣味や生活全般にすごく余裕が生まれるものです。少なくとも身軽な独身の若いビジネスマンには、筆者も職場近辺に暮らすことを勧めます。
というわけで、今回は“通勤”について、人事的な観点から考察してみたいと思います。
通勤手当なんて今すぐ廃止したってぜんぜん構わない理由
いつも言っているように、筆者自身は、給料は単純に成果だけに対してのみ支払われるのが望ましく、シンプルであればあるほど良いというスタンスなので、家族手当や年功給みたいなものはもちろん、通勤手当も廃止するのがベストだと考えます。
その上で、個別の査定で成果に応じた報酬をきっちりはずむ。だから「会社の近くに住んでバリバリ成果を出したい」という考えの人はそうすればいいし、「いやいや自分は多少通勤時間が長くても郊外の庭付き戸建がいいです、その方がパフォーマンスも出ます」という人はそうすればいいでしょう。
なんていうと「交通費を別途貰った方がトクじゃないか」という人もいるのですが、残業代と同様、会社から見れば福利厚生費等も全部含めて人件費なので、どっちが損得というのはないですね。会社が用意できる人件費の額は決まっているのに、それをダラダラ長時間働く奴に多く支払うのがバカらしいのと同様、ど田舎に住んでチンタラ出勤してくる奴にいっぱい払うのもやはりおバカなわけです。
筆者の経験でもいっぱいいますね。なんでおまえそんな山の中にマンション買うのとか。なんで県一つまたいだとこから通うのかとか。それでハイパフォーマーならいいんですけど、そういうのに限って成績は中の下だったりします。毎月の定期代だけで7、8万貰いつつ、土曜出勤で残業100時間付けてるローパフォーマー社員なんて、みんなの人件費という財布に寄生した貧乏神みたいなもんですね。そういうけしからん人材を一掃するためにも、通勤手当なんてとっとと廃止するべきでしょう。
以降、
とはいえ、通勤手当を廃止しても都心はマンハッタンにはならない
筆者自身が神奈川から中央区のタワマンに移ったわけ
編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’s Labo」2015年1月21日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった城氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください。