本日は、とある勉強会に聴覚障害をお持ちの方と一緒に参加しました。
手話通訳や字幕などの対応がなかったので、隣に座ってパソコン画面で文字起こしをして終始サポート。
打ち込んだ文字数、きっかり一万字超え!
いやはや…
講師の方がかなり早口&情報量が圧倒的に多かったのもあって、序盤は良かったのですが、終盤にはぐったりと疲れ果てました。苦笑
タイピングスピードには多少の自信があるものの、話し手が早口の方の場合、すべてを文字起こしすることは不可能なので、
頭の中で素早く要点を要約する
↓
タイピングをして具現化
という作業を延々と繰り返し続けるので、これがすんごい脳に負荷がかかるわけですね。
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これまで私自身も都議会で言語・聴覚障害者対応の問題提起を行ってきましたが、
言語聴覚障害者が利用できない?!「警視庁遺失物センター」の対応が改善されます
http://otokitashun.com/blog/daily/4437/
「自分一人では生きていけない気分になる」都立・公社病院における、言語聴覚障害者への対応改善を!
http://otokitashun.com/blog/togikai/5058/
こうした勉強会ひとつ取ってみても、ハンディキャップをお持ちの方に対応するのは本当に大変だな…と。
仮にこの勉強会がきちんと聴覚障害者の参加も想定していたものだったら、内容をこれだけ詰め込むことはできなかったでしょうし、話し方や資料の使い方、進行をすべて変える必要が出てくるでしょう。
単に手話通訳を入れる等の、テクニカルな問題ではすべては解決できません。
自分たちのペースを崩す、異なる状態を前提として受け止める、そういった価値観の転換が必要になるのだと思います。
文字起こしをしていると、話し手の意図や思考がものすごくクリアになるので、
「あー、本当に私たち発信する側が、受け手(聴覚障害者)のことを考えて、話し方やスピード、内容のすべてに対して意識改革しなければならないのだな。それが本当のバリアフリー・ノーマライゼーションなのだな」
ということをつくづく痛感いたしました。
「何をタイピングに疲れたごときで、大げさな!」
と思うかもしれませんし、障害者本人の大変さとは全く異なるのですが、今日の勉強会で自分自身も大変勉強になり、今後の社会や仕組みのあり方について必要なものがちょっとだけ見えてきた気がします。
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あまり疲れたとか言わないタイプなんですが、いろんなことを考えすぎて心の底から疲れました(苦笑)。
でも、ほんっっとーに大きな気づきを得た体験でした。
そしてやっぱり、言葉を文字にすることほど、理解が進むものはないと確信。
簡潔ながら、本日はこんなところで。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、地方議員トップブロガーとして活動中。
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