中国から撤退する米国Yahoo!の思惑違いとは

アゴラ編集部

以前は、日本は米国を10年遅れで追いかけている、などと言われたこともありました。生産力や生活レベル、生活習慣、興味の対象、市場の動向などで、より「進んでいる」地域や国をそうではない国の人々が模倣したり憧れたりして必死になって追いつこうとする。こうした「進んで豊かになった」国からの旅行者が揶揄されることも多く、昔は米国人が、そして日本人がフランスのパリなどで笑いものになることも多かったわけです。


しかし、この追随のスピードは加速度的に上がり、ついこの間までファッションや髪型で一見すると中国人や韓国人の見分けがついたのが、最近では外見での区別は困難になっています。銀座に中国からの旅行者が大挙して押しかけている、という報道も多いわりに実際に行って見ると日本人と中国人の見分けがつかないので、その実感がわきません。話す言葉やふとした態度、身振りなどで日本人ではないことがわかる程度です。

ビジネスの分野でも、中国市場は急速に多様化が進んでいるようです。ボリュームが大きいので、まだ魅力的な国ではありますが、購買力が上がるのと同時に好みも細分化して分かれ、その量的な効果が上がりにくくなっている。提供する商品によっては、莫大な購買力がある中国といえど、受け入れられないこともあるでしょう。さらに、いくら改革開放をしているといっても、中国は社会主義国であり、国家統制は厳しい。

米国Yahoo!が中国から撤退するようです。2010年にはGoogleが、また2012年には日本の楽天も中国でのビジネスから撤退している。いったい何が起きているんでしょう。中央政府との軋轢や中国内の異なる商習慣などが原因のケースもあるでしょう。今回のYahoo!撤退の場合、単純に利益が上がらなかったから、というもののようです。

中国だからとか中国の市場が変化しているから、というのもあるかもしれませんが、中央政府は力をつけてきた自国の企業にアドバンテージをつけようとしている。それはとりわけIT系企業に多い。陰に陽に国外企業を排除する方向へ動いているんでしょう。進出時の思惑以上に、中国の企業が力をつけている。その加速度は予想以上です。つまり、基本的にこうした動きには、政治的な理由が背景にあるのだと思います。

VB
Yahoo will exit China, fires between 200 and 300 people at Beijing facility


Pollution cloud over UK triggers health warnings
the guardian
日本では高度成長期に大気汚染が本格化し、川崎病や四日市喘息なんていう大気汚染由来の公害病もありました。光化学スモッグ注意報が発令されると、校庭で遊んでいた児童は校舎の中へ強制的に引き入れられる。そんな時代は過去のこと、と思っていたら、中国から季節風に乗って飛んできた大気汚染が再び、光化学スモッグなどを引き起こしているようです。この記事では、英国でも自国内の汚染物質とヨーロッパ大陸から飛んできた汚染物質が混ざり合って大気汚染の原因になっている、と書いている。木曜日に汚染度が高まるようです。

ダイエットが続かない人必見!3日坊主を解消する方法4つ
4meee!
寒い間は厚着していてわからなかった体型も、暖かくなるとバッチリ見えてしまう、という季節になりました。しかしダイエットはなかなか続かない。人間は欲望に弱い生き物です。ダイエットを趣味にする人もいますが、なにごとも過ぎたるは及ばざるがごとし。躍起になるほどのこともない、くらいの態度でダラダラと続けないといけないようです。

Can Israel survive?
WND
イスラエルの国政選挙でベンヤミン・ネタニヤフ氏が率いる与党の右派リクードが勝利し、中東の緊張緩和は実現しないことになりそうです。いわゆる「イスラム国(IS)」の蛮行に世界の目が注視している中、イスラエルはパレスチナでの弾圧を強めている。現在の中東が不安定になっている最大の原因が、このイスラエルという国にあることは間違いありませんが、イランと関係改善を進めようとしているオバマ政権と衝突するのは必至でしょう。この記事では、周囲を敵に囲まれたイスラエルが米国との関係が悪化しても生き残っていけるかを分析しています。その答えは、神のみぞ知る、といったところのようです。

ロシアが大規模な軍事演習を実施、軍事力を誇示
Japanese.CHINA.ORG.CN
ロシア軍が、空挺旅団などの軍事訓練をロシア西部のノヴァノヴォで行った、という写真記事です。白色の冬季迷彩服を着た空挺部隊や空挺用装甲車が巨大なイリューシンIl-76に搭乗しています。この輸送機は1970年代に運用が開始されたものですが、現用で活躍しているらしい。離着陸距離が短く、冬季の環境でもタフに使える輸送機で、背中にレーダーを背負った早期警戒機も見えます。
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ロシアの空挺軍事演習を伝えるJapanese.CHINA.ORG.CN


アゴラ編集部:石田 雅彦