全世界で最もデートに不向きな都市は、意外にも・・? --- 安田 佐和子

アゴラ

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桜の木が淡いピンクの花びらを開かせ、心浮き立つ春がやって参りました。

ニューヨークでも、ようやく分厚いコートから解放されつつあるこの頃。まるで冬眠から目覚めたかのように、ぞろぞろとソーシャル・ライフに舞い戻りつつあります。夏本番を迎える前に、春の出会いに胸が膨らんできた方々も多いのではないでしょうか。


しかし、ニューヨーカーは春の到来ばかりに喜んでいられません。タイムアウト誌が全世界の1万1000人を対象に調査を行ったところ、住民の回答を元にデートに”最も不向きな都市”の烙印を押されたのは、他ならぬニューヨークだったんです。ニューヨーカーのデート満足度は、たった45%でした。

思い返せば、”セックス・アンド・ザ・シティ”があれだけロングラン・ヒットを記録したのも、デート成功率の低さが一因だったのでしょう。筆者の周囲でも、容姿に恵まれたウォールストリート第一線で働く女性のほか、FRB勤務の方ですら5年以上ボーイフレンドがいないという状態。逆に男性がグッドルッキングで、ある程度の肩書きを持っていたりすると2股3股が多かったするんですよね。マンハッタンでの居住エリア別・シングル男女比をみると、確かに男性に有利である様子が浮かび上がってきます。振り返れば”デートに最適な全米都市ベスト10”でも、NY市は圏外でした。

反対にアムールの街という称号にふさわしく、”デートに最適な都市”の1位はフランスのパリ。パリジャンの満足度は83%と、単独トップを飾りました。2位はオーストラリアのメルボルンで81%、3位にはマレーシアのクアラルンプールが74%でランクイン。ベスト3から水を開けられつつ4位は北京で59%、5位はアメリカのシカゴで58%と続きます。

気になる東京は49%と10位で、NYと大差ありません。

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(出所:Time Out)

出会いの場所はというと・・・時代は変わったものです。実際にどこかで会うより、”出会い系サイトあるいはアプリを通じて相手を探す”ケースが60%に達していました。例外はさすが愛溢れる街パリで、46%が”外出先、パーティー先”をトップに上げています。

王道の”友人を介した出会い”は、満足度で群を抜きます。全世界で62%が出会いとしての有効性を認めていました。例外は、ニューヨーク。実に47%と、過半数近い回答者が”出会い系サイトあるいはアプリ”に効果を見出していたのです。

初デートで「あ、この人ともう1回デートしたい」と判断するためにかかる時間は、スピードデート並みです。全世界の41%が”2-3分”と回答していました。ロンドン、シカゴ、ロサンゼルスでは過半数を超えており、第1印象こそ運命の分かれ道であることが示されています。

では、何回目のデートで恋人への発展を意識し始めるのでしょうか?まず”他の相手を切って、対象を1人に絞る”ためには、6回のデートが必要という結果が導かれております。注目の”恋人として認識する”回数は、9回。1人とじっくり、3回付き合ってようやく恋人に昇格するといいますから、週に2回会うケースから1ヵ月ちょっと、週1回なら約2ヵ月かかる計算になります。

問題は、”いつコトに及ぶか”ですよね?全世界1万1000人の回答者のうち、10人に1人は”初デート”と言いますからツワモノです。リスクテイカーは別として、平均はというと・・・3.53回。はい、お分かりですね?恋人に昇格する以前の早い段階で、”お試し”しちゃうのが世界標準なんです。草食系男子が浸透中の日本では、ビックリの結果ではないでしょうか。やはり外国人の皆さまは日本人には及びもつかないくらい、肉食系でいらっしゃいました。

なお、タイムアウトの調査対象は24都市に及び、特にロンドン、パリ、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、香港、クアラルンプール、シンガポール、シドニー、メルボルン、東京、北京の12カ国などで、多くの回答サンプルが集まったとされています。その他ではハンガリーのブダペスト、イスラエルのテルアビブ、アルゼンチンのブエノスアイレス、コロンビアのボゴタなどが入っていました。

(カバー写真:Daniel Silliman/Flickr)


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2015年3月22日の記事より転載させていただきました。快く転載を許可してくださった安田氏に感謝いたします。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。