アゴラ研究所の運営するエネルギーのバーチャルシンクタンクGEPR(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)はサイトを更新しました。
今週のアップデート
日本の原発は現在、すべて停止中ですがその法的根拠はありません。ジャーナリストでGEPR編集者の石井が原子力規制委員会・規制庁に書面取材をしたところ、奇妙な回答が返ってきました。法的な根拠のないことを確認する内容です。それを紹介します。
山本隆三常葉大学経営学部教授の寄稿。提携する国際環境経済研究所(IEEI)からの転載です。日本の産業振興で観光が期待を集めていますが、利益は少ないことが現実です。日本の国益の中心である製造業のために、安く、安定的な電力の確保が必要です。
原発に対する訴訟が頻発しています。これに妥当性はあるのか。裁判での共通論点から考えます。
今週のアップデート
ニューヨークタイムズ5月7日記事。筆者のサンガー氏は著名な国防問題担当の記者。原題は「With U.S. Eyes on Iran, North Korea’s Nuclear Arsenal Expanded」。20年で北朝鮮ヨンビョンにある核施設は建物が2倍になりました。さらにここ数年、建設が増えているもようです。イランだけに世界の関心が向くのは危険です。
ワールドニュークリアニュース(WNN)5月8日記事。中国は原発輸出に熱心です。南米のアルゼンチンと2基建設で合意のもようです。建設は中国製のPWRで、1号機(80万kW)は2016年着工、2号機(110万kW)は2017年着工予定です。融資は未決定です。中国は、エジプト、サウジアラビア、スーダン、トルコ、中東、南米、南アフリカ、ヨーロッパではチェコ、ポーランドなどに売り込みをしています。
3)電力会社10社の売上高が20兆円を突破、関西と九州は赤字が続く
ITメディア・スマートジャパン5月1日記事。14年度の電力会社10社決算が出そろいました。売上高は値上げの影響で20兆円を突破。しかし利益の改善は遅く、関西と九州電力社は赤字になりました。両社は原子力の発電比率の高い電力会社で、原発停止が影響しています。
日本経済新聞5月5日記事。仏原子力メーカーのアレバの経営危機を、同社の負担になっているフィンランド・オルキルオト原発の現状を紹介しながら、解説しています。
NHK5月8日報道。原子力規制委員会の有識者会合の活断層評価で、関電美浜原発に問題がないと結論が出ました。原電敦賀、東北電東通の両原発で審査の混乱が続いていたため、すんなりと決まった評価が珍しく見えます。