日弁連って何?

日弁連(日本弁護士連合会)は、日本の弁護士がすべて加入しないといけない団体です。会員数は約3万6000人で、年会費は60万円ぐらいだから、毎年200億円以上の収入があるお金持ちの団体で、都心の立派なビルに入ってますが、どんな仕事をしてるんでしょうか? そのホームページを見ると

  • 原子力発電所事故による損害賠償制度の見直しに関する意見書
  • 放射性物質汚染対処特措法改正に関する意見書
  • 決議最低賃金額の大幅な引上げを求める会長声明
  • 安全保障法制改定法案に対する意見書
  • CV-22オスプレイの横田基地配備の中止等を求める会長声明
  • 集団的自衛権の行使等を容認する閣議決定に抗議し撤回を求める会長声明

などが並んでいて、まるで反原発団体とか反安保法案デモ隊の宣伝ページみたいです。しかも「会長声明」とか「宣言」とか「意見書」となっているものが多く、3万6000人の会員の総意とはいえないし、理事会決定さえへていない個人的な意見が多い。

これが「日弁連会長ブログ」みたいなページだったら、彼がどんな意見を書いても自由ですが、日弁連は強制加入の公的団体です。その公式ホームページで、こういう個人的な意見がまるで全国の弁護士の総意であるかのように発表されるのは公私混同です。

しかも意見のほとんどは野党の主張と同じで、政治的中立性にも疑問があります。今月、京都弁護士会の南出さんとういう弁護士が「会長の個人的な意見を強制加入の団体を代表して発表するのは違法だ」という裁判を起こしました。これは当然ですね。

よい子のみなさんでいえば、すべての父母から会費をとっているPTAが「安保法案反対」のプラカードを出すようなもので、会員は「私の会費を勝手に使うな」と怒るでしょう。人一倍、権利関係にうるさい弁護士のみなさんが黙っているのは不思議です。

弁護士は昔は大学を出ていなくてもよかったので、大学紛争で逮捕されて退学した人も多く、そういうドロップアウトの60代が今の幹部です。彼らが昔のようなアジテーションをやりたい気持ちもわかるので、日弁連とは別に「左翼弁護士同窓会」みたいなホームページをつくって、思い切り演説してはどうでしょうか。