ヒトの発話コミュニケーションは特別か

ヒトがほかの生物と違う部分はいろいろあるが、多様な音声や音節、表現などが可能な発話能力を持っている、ということを強く主張する人は多い。しかし、この音声によるコミュニケーションは別にヒトに限ったことではない。鳥類は実に表現豊かにさえずるし、クジラ類やコウモリなどのエコロケーションはヒトよりはるかに性能のいいセンサーになっている。

ただ「言語」というのは複雑で、たとえば英語の場合、主語、述語、目的語、副詞(修飾語)といった順番と組み合わせがあり、順番が変わると意味も変わる。米国ハワイ大学では、イルカに英語の文法を教える、という研究が行われていた。ボールをバスケットへ入れる、という意味がわかるかどうか、というわけだが、イルカは頭がいいので人間がやるとジェスチャーで指示の意図がわかってしまうため、デジタル信号を使っていた。

算数をするロバの話のようなものだが、動物を使う実験ではこうした彼らの推理能力をいかに払拭するか、ということも重要だ。チンパンジーが絵文字を使って会話する、というのも研究者とあまりに近しい関係だと、その成果には疑問が残る。表題の記事では、ゴリラに手話を教える研究を紹介している。生まれてから一度も人間を見たことのない環境で、同じ種類だけで育て、そこから人間が介在せずに手話を教えることができればいいのだろうが、おそらくこの研究はそうではない。

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森の哲人と呼ばれるオランウータンも同種同士では複雑なコミュニケーションをしている。

ScienceDaily
Apes may be closer to speaking than many scientists think


Apple’s self-driving car plans may have just been outed
CNET
Googleが自動運転技術をモノにしようとしているのは有名だが、この記事によればAppleも自動運転自動車を計画しているらしい。元ネタはこの「Documents confirm Apple is building self-driving car」と題された『the Guardian』の記事だ。米国サンフランシスコの旧海軍の兵器工場にそれがある、と書いてある。この場所はHONDAも自動運転自動車の実験をしているそうだ。なにやら自動運転のメッカのような場所になっているらしい。AppleのiCar、本当に登場するのだろうか。

Disney is building a massive Star Wars world at Disneyland
THE VERGE
ディズニーが、米国フロリダ州とカリフォルニアの二つのディズニーランドで映画『スター・ウォーズ』をテーマにした施設を作るようだ。どんなアトラクションを見せてくれるのか、ちょっと興味深い。いずれ東京、いや千葉のディズニーランドにも上陸するのだろう。

Twitter の DM から 140文字の制限が消え去ったようだ! 業績の低迷から抜け出すための第一弾になるのか?
Agile Cat ─ in the cloud
日本語で144文字というのはけっこういろんな内容を詰め込むことができる。むしろ、ちょっと多いくらいだ。しかし、英語で140LETTERではほとんど何も伝えられない。この記事によれば、Twitterが140charactarの制限を個人的なメッセージのやりとりに限ってなくす、と書いている。上記の理由で日本でTwitterはかなり勢力の大きなSNSだが、英語圏では頭打ちだ。これで起死回生を目指すのだろうか。

22 lessons from Stephen King on how to be a great writer
BUSINESS INSIDER
スティーブン・キングは小説家でもあり、彼の作品は多数、映画化されたことでも知られているストーリーテラーだ。映画『キャリー』(1976年)は、シシー・スペイセク主演の超能力モノ。猟奇的でスプラッタな映像表現は、キングの特長なのだが、ジャック・ニコルソン主演の映画『シャイニング』(1980年)でも存分に血塗られたシーンが出てきた。きわものばかりではなく映画『スタンド・バイ・ミー』(1986年)や映画『ショーシャンクの空に』(1994年)など、シリアスなドラマも書く。キングは作家志望だったが、何度も挫折し、作家をあきらめかけるが、ゴミ箱へ捨てた『キャリー』の未完原稿を夫人が読んで完成を促し、作家への道を開く。その後、アル中や薬物依存症などを克服し、現在も年に一冊の長編を書き続けている。この記事は、作家になるための22のレッスンと題した彼からの聞き書きだ。テレビを観るな、失敗や批判を受け入れろ、誰よりも自分自身のために書け、執筆中は外界を遮断せよ、などなど。たくさんある。


アゴラ編集部:石田 雅彦