先日、維新の党の分裂で「金」にまつわる記事を書かせて頂きましたが、もう一つ問題になっているのが「名前」。これも、みんなの党の分裂の時に、同じような問題が発生しました。
商標法等で会社名が明確に保護されている民間企業の世界では、創業者が「会社は辞めたけど、名前は自分のものだから変更(返却)してくれ」という話を聞くことはありません(大塚家具のお父さんも、それは言わないでしょう)。
しかし、みんなの党の解党の時は当時の浅尾代表が「みんなの党の名前は誰にも使わせない」という条件を出し、それを破れないように解党日と総務省届出日を調整したという経緯がありました。
そして、実際に、「みんな」の名称は総選挙で使われることはありませんでした。
勿論、浅尾さんには明確な意図があったわけですが、私はそこまで名前に拘る政治家の考え方に驚いたものです。
「日本を元気にする会」はジャストアイデアで出た会派名が、そのまま政党名になったものです。
「それでは思い入れがないのではないか」と批判されるかもしれませんが、名前の評価は最終的に行動と成果によってもたらされるものだと私は考えています。初めは「変な名前だな」と思われても、結果を出せば「良い名前だ」となるのです。アップルやビートルズだって、ヒットを飛ばす前は変だと思われていたでしょう(株式会社りんごと、かぶと虫バンドですから)。
因みに、法律上、政党名は既にある政党と誤認されるおそれがない限り、同じような名前でも許可されることになっています。
いずれにせよ(お互い譲らないでしょうから)名前のことで泥沼の争いを続けるよりも、さっぱりと「維新の党」「おおさか維新の会」で始めてしまった方が良いのではないでしょうか。
1年後には合流などで、どちらかが無くなっている可能性も高いですし。
もしくは、1年後に両党とも残っていたら、党勢拡大に成功していた方が名前を取るというルールを決めてやっても面白いかもしれません。少なくとも、両党が当分注目を浴び続けるための仕掛けにもなるでしょう。
編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会代表)のオフィシャルブログ 2015年10月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。