ラグビーのワールドカップで11日、日本は米国に28-18で快勝し、今大会を勝ち星3で終えました(うち1勝は過去2回の優勝を誇る南アフリカから!)。目標だったベスト8入りはかないませんでしたが、素晴らしい闘いを心より称えたいと思います(3勝を挙げた国の1次敗退は初めてとのことで、少し残念ではありますが…)。
これまで7回の大会を通じて僅か1勝だった日本チームの歴史的快挙を導いたのは、日本人の「俊敏性」に「力」を加えたJAPAN WAYというエディ・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)独自の戦略です。
就任以来ジョーンズHCは、日本の原点とも言える「低いタックルと、常にボールを動かし運動量で勝るラグビー」を1試合80分間通してやり抜くためのトレーニングを徹底して行いました。
それに加えて、弱点だったパワー不足を補うために世界屈指のフィジカル鍛錬と、スクラムの強化に取り組みました。また、外国出身の選手も積極的に起用しました。
「全選手が日本人なのが理想かもしれない…しかし、私の仕事は国際レベルで戦える選手の中から代表を選んでコーチすること」そう言って、ジョーンズHCは、31人の日本代表に躊躇せず10名の外国出身選手を選びました。
このような編成は、もちろん国際ルールに則っていますし、他の国・地域と比べても突出しているわけではありませんが、やはり日本ならではの賛否両論がありました。
私は最初から「いいね!」と考えていました。ただ単に優れた選手を確保できたからだけではありません。日本人選手、そしてチーム力全体の底上げに非常に意義深いと思ったからです。
キャプテンを務めたニュージーランド出身のリーチ・マイケル選手は、タックルやボールの争奪戦などで体を張り、日本選手にはなかった強い精神力をチームに植え付けたと言われています。また、それ以外のメンバーも多彩な経歴と実力をもっており、様々な角度から日本のレベルアップに繋がるアイデアを出してくれたとのこと。
ダイバーシティマネージメントでもそうですが、問題解決や成果を出す上で、様々な経験や能力の人が多いほど、その成功率を高めることができます。
また、変化が激しいグローバル競争では、多様なモノの見方ができなければ勝つことなどできません。
経営とスポーツに限らず、政治でも、どんな組織でも同じだと思います。
同じ種類の人間が集まる方が組織力が上がるというのは幻想でしかありません(そこそこの成果を出すためには同じ「人種」で固める方が楽ですから、中途半端なリーダーは勘違いしていることが多いですが)。
2019年には日本でのワールドカップ開催となりますが、今から本当に楽しみです。
その時もきっと多くの人種で形成されているであろう日本チームに対して文句を言う人が激減していたら、日本社会が少し変わり始めた証になるのかもしれません。
編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会代表)のオフィシャルブログ 2015年10月14日の記事「ラグビーW杯での3勝(多様性に満ちた日本)」を転載させていただきました(見出し、画像はアゴラ編集部で編集)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。
【お知らせ】日本を元気にする会は、結党後初となる国政報告会となるタウンミーティングを10月24日(土)17時より、東京・新宿にて開催いたします。
松田公太代表、山田太郎政調会長も参加し、安保法案の舞台裏を余すことなくお伝えいたします。ぜひご参加ください。
(開催概要)
日時:10月24日(土)17時~19時
場所:TKP新宿ビジネスセンタースカイ会議室A
(東京都新宿区西新宿2-3-1モノリスビル11F)
http://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-shinjuku/access/
定員:100名
参加費:無料
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