街に出れば、コスプレやハロウィングッズが溢れています。
2011年にも記事にしましたが(→コチラ)、日本にハロウィン文化を広げたいと考えた私は“トリック オア トリート・キャンペーン”を1997年から毎年タリーズで開催していました。しかし、十数年後にこれ程の盛り上がりになるとは思ってもいませんでしたね。
これは日本人特有の「他国文化を取り入れ、独自にアレンジし、より良いものにする」という気質を表しているものだと思います。
カレーライスも、ラーメンも、ケーキも、ミシュランで星を獲得するようなフレンチやイタリアンも、日本のテイストが良い形でフュージョンし、全く別次元へと発展を遂げます。
そういう意味では「仮装」が「コスプレ」となって、新たな楽しみ方に変化していくのは決して悪いことではありませんし、この流れを「日本名物」の一つとしてインバウンドビジネスに繋げていくべきだと考えています(警備面はしっかりとする必要があります)。
しかし、その実現の為にはひとつ留意するべき点があると思います。それは、ハロウィンの本当の意味を少しでも知っておくべきだということです。
(コチラをどうぞ)
アジアのある国で日本の「端午の節句」が人気となり、大人たちが兜をかぶって歩き回っていたとします。その一人に「なぜ、そんなことをするの?」と聞いて「分からないけど、流行っているから」との答えが返ってきたら、嬉しい反面、その国の文化レベルを疑ってしまうのではないでしょうか。そうすると、その国で「文化」と言われるすべてのものが浅く感じられてしまう可能性もあります。つまり、日本のブランドイメージを損なう可能性もあることを認識しておくべきなのです(1980年代に、日本のクリスマスイヴは恋人たちがセックスをする日だと報道されていた時は衝撃を受けました。アメリカでも、かなり馬鹿にされました)。
今朝もある情報番組で「最近はハロウィン、流行っていますねー」とコメンテーターが話していました。表面上の流行りで終わらせないためには、本質的な意味も理解し、子どもたちにも伝えていく必要があると思います。
大人の皆さん、宜しくお願い致します!
編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会代表)のオフィシャルブログ 2015年10月29日の記事「ハロウィンは何の日?」を転載させていただきました(画像はアゴラ編集部が担当)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。