有楽町・東京交通会館12階で開催された「高知暮らしフェア」をのぞいてみました。
高知県は移住受け入れ先進県。すごい熱気です!
知事も町長も上京、全力で後押しします。
バブル期の平成2年には、全国に先駆けて人口の自然減が始まった高知県。人口減少に対する危機感をひしひしと感じます。
これまでの移住フェアは自治体の相談ブースが中心でしたが、高知県がすごいのは「産官学が連携」しているところ。さまざまな企業も相談ブースを設けています。
先輩移住者として、ぼっちり堂のヒビノケイコさんの講演会も。人気ブロガーの面白い体験談が聞けるとあって、超満員です。
次にのぞいたのは、同じ東京交通会館の5階・6階にあるNPO法人ふるさと回帰支援センター。
嵩和雄事務局長:
「今年は特に地方への移住の関心が高いんですよ。昨年の倍以上にあたる月2、000人以上が相談に来てくれています。自治体等の移住フェアも年間300件を超えます。専属の移住コーディ―ネーターを置く都道府県も少なくありません。」
たかちゃん:
「富山県の氷見市、朝日町のポスター目立ちますねぇ。」
嵩和雄事務局長:
「実は、ふるさと回帰支援センターに相談に来る人の6~7割が具体の移住先を決めていません。そこへのアプローチは非常に有効です。大きなポスターは掲載料がかかりますが、1家族でも移住すれば地域への消費効果だけでも100万円を超えると言われているので、十分に元が取れます。」
「かつてふるさと回帰支援センターに送られてくる資料は、観光パンフレットがほとんどでした。最近は、仕事も含めて、暮らしがイメージできる資料が増えてきましたね。」
さて、我らが長島町は・・・
おっ、ありました。北薩エリアの棚。出水市、阿久根市、そして長島町。
棚を開けてみると・・・出てくるのは、出水市・阿久根市の資料だけ。
長島の資料は、ひとつもありません・・・。
「資料がなければ、なんの説明もできないんですよね。」
うっ!観光パンフレットすらない2周遅れの状態。これは、なんとかしなければ。
長島町はこれまでイベントの開催による入れ込み客の拡大を優先してきました。その経済的効果等について一概に否定するわけではありませんが、こうしたところが疎かになってはいけないと思います。
1年に1回10,000人来るイベントを開催するのはかなり大変ですが、それよりも1年365日毎日30人集まる場をつくることの方がよほど大切。そして、更に踏み込めば3家族移住してもらう方が経済の観点だけでも、もっと効果があるでしょう。
メリハリをつけながら、暮らしやすい長島をみんなでつくっていきたいです。
<井上貴至(長島町副町長(地方創生担当)プロフィール>
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68458684.html
http://blog.livedoor.jp/sekainotakachan/archives/68480758.html
編集部より:この記事は、鹿児島県長島町副町長、井上貴至氏のブログ 2015年12月15日の記事を転載させていただきました(アゴラ編集部で改題)。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『「長島大陸」地方創生物語~井上貴至の地域づくりは楽しい~』をご覧ください。