国内不動産投資には「3つの戦略」が存在する --- 内藤 忍

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3月に開催する「第3回 世界の資産運用フェア」では、国内不動産を取り扱う会社が3社出展する予定です。その理由は、個人投資家の国内不動産の投資スタイルとして、3つの戦略があると思っているからです。

1つは、都心の中古ワンルーム投資です。日本財託のA氏でお馴染みの投資先ですが、金融市場の混乱を背景に投資先としての人気がさらに高まっています。管理コストなどを除いた実質的な賃貸利回りは4%台ですが、1%台で長期の借入ができれば、キャッシュフローはまだプラス。自己資金70万円程度から2000万円台の物件に投資可能です。管理も委託して、空室率は2%以下ですから、勤務先からの安定した収入がある投資初心者の方に向いた投資対象になります。

1戸購入してから、2戸、3戸を買い増しすることもできます。買い増しする人が多いのは、投資対象として満足している方が多いからだと思っています。

2つ目は、東京都心エリアの1棟ものです。23区内を中心に区分所有ではなく、1棟で投資をする方法になります。投資金額は最低でも5000万円からとワンルームに比べハードルは高くなります、また、返済能力だけではなく、ある程度の自己資金(あるいは別の不動産担保)も必要になります。その分期待できる賃貸利回りは、ワンルームより高く、6%を超える物件もあります。ローン金利がワンルームと同程度で借りられれば、キャッシュフローはさらに大きくなります。

3つ目は、地方中核都市の1棟ものです。地方の人口は減少していますが、県庁所在地やそれに準じた都市圏では堅調な賃貸需要が見込めるエリアがあります。競争力のある物件を見つけることによって、東京よりもさらに高い利回りを狙うことができます。ローン金利は高くなりますが、諸経費を含めてフルローンで購入できるケースもあり、年収がある程度あれば、自己資金が少ない人でも投資しやすいメリットがあります。賃貸利回りと借入金利の差(イールドギャップ)も取れるので、キャッシュフローはこちらもプラスを確保できます。

3つの投資対象の中から、どの方法を選ぶかは、保有資産、年収、そしてどこまでリスクが取れるかによって決まってきます。

共通するのは、物件の目利きと共に、借入戦略をしっかり立てることです。どの金融機関からどんな条件でどの程度の借入を行うのか。物件や借入人の属性によってそれぞれの金融機関の融資条件が変わってきます。

「第3回 世界の資産運用フェア」では、3つの投資戦略に対応する3社が出展予定です。また、物件だけではなく、借入の方法についても情報が得られる機会を提供したいと思っています。自分がどの程度「お金を借りる力」を持っているかを確認しながら、投資対象を探すようにすれば、明確な投資戦略が見えてくるはずです。

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※内藤忍、株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年1月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。