ALSの人は、何食べるの? --- 恩田 聖敬

onda0123
ALSという病気は、舌やのどの筋肉も侵します。
それによって飲み込む力が低下するため、食べるものに制限が出てきます。
私の場合もそれは変わりません。

写真の液体が、今の私の主食になります。
エンシュアリキッドという、医師に処方してもらう栄養剤です。
1缶250mlあたり、375キロカロリーを摂取することが出来ます。
これを毎食飲んでます。多少のとろみのある飲みやすいものです。

体重の減少に歯止めがかからない昨年の夏から処方してもらいました。
累計で4~5百本は飲んでます。おかげで体重はキープできてます。
私の血はエンシュアでできてます(笑)

気になるお味は?
コーヒー、バニラ、黒糖、バナナの4種のフレーバーがありますが、ほぼ一緒の味です。ラクトアイスを溶かしたような味です。かなり甘いので、自分がスイーツ男子で良かったと思います。ちなみに、バナナは大好きですが、バナナ味はどうしても口に合いません。

エンシュアリキッド3缶により、約1,000キロカロリー採れますが、私は学生時代1日に米3合食っていた人間です。とても満足出来ません。
じゃあ何を食べているのか?

天津飯、親子丼、ドリア、、、、

意外と、まだ食べれてます。別の機会に書きます。

妻、ヘルパーさん、看護師、あらゆる人が私にエンシュアを注ぎこむことで、今日も元気に生きてます。ありがとうございます。

onda

恩田 聖敬(おんだ・さとし)
1978年(昭和53年)岐阜県生まれ。京都大学大学院卒業後、2004年複合レジャー施設「JJ CLUB 100」を運営するネクストジャパンに入社。2009年には取締役就任。その後グループ会社であるアドアーズの常務取締役として全国のゲームセンター店舗を回り、希望退職を実施し、大規模な改革を行う。親会社のJトラストでM&A等を担当した後、14年4月に岐阜フットボールクラブの代表取締役社長に就任。サービス業の経験と、会社管理の経験をフルに活かし、サッカービジネスにエンターテイメントの要素を導入も、社長就任と同時にALS(筋委縮性側索硬化症)を発症。病を公表後も社長業を続投したが、15年11月末の公式リーグ最終戦を以って病の進行により、止む無く社長を辞任。


この記事は、岐阜フットボールクラブ前社長、恩田聖敬氏のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2016年1月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。