どうも新田です。すでに報道でもご案内の通り、ロッテの臨時株主総会が本日開催され、長男サイドが提案した自らの経営復帰と、次男以下7人の取締役解任については、あっけなく否決されてしまいました。
一応、私も休日返上、確定申告の作業もほっぽらかして、現場に行ってきましたが(そんなに寒くなくて助かった…汗)、現場には日本の主要メディア全社に加え、KBSなど韓国メディアも集結。午前9時の開始前から皆さん張り込んでいて、普段の日曜朝は極めて閑静な西新宿の一角がカオスになって、宏之さん到着時には通用門前の植え込みのタイルに乗った報道陣に、ただでさえ不機嫌モードの警備員が「壊れますからやめてください」と、激おこプンプン丸状態でございました(汗)。
それで9時30分ごろになりまして終了の一報。やがて長男・宏之氏が社外に出てきて、即席のぶら下がり会見に対応されました。
「私の議案や方針について十分説明できなかった。次回6月の定時株主総会において議案を提出してまいります。6月まで時間があるのでそれまで全力を尽くして頑張りたい。私の気持ちは全社員とともにあります」
「(従業員持株会に対し)現経営陣の圧力が強く、現経営陣の壁を乗り越えることができませんでした」
まあ、そういうわけで今回は、あっさり否決となったわけですが、その後、長男サイドの関係者からのブリーフィングが実施。それによると、総会では、同行した代理人弁護士の出席は許されず、解任を提案した次男・昭夫氏、佃社長以下の取締役や先方の代理人弁護士、総務関係者がずらりと並ぶ中でただ一人、「敵地」に飛び込む構図だった模様。
ロッテホールディングスが現場で配布した紙はこちら。
こちらにあるように「過半数」ということで否決。議決権ベースで鍵を握る第2株主の従業員持株会(約31%、グラフ参照)は今回の臨時株主総会については、次男サイドに回ったとみられるわけですが、賛否の比率は議長役の佃社長から開示はされなかった模様。
長男サイドの主張では、2月末に開催した従業員持株会に対する説明会に、持株会側が代理人の弁護士を寄越しただけで十分説明できなかった、としております。ぶら下がり会見で長男が「現経営陣からの圧力」というのは、おそらく現経営陣側から持株会の関係者に対し「出席なんてするんじゃねーぞ」とプレッシャーがあったと主張したかったのでしょうか。
一見すると、これで勝負あった感もありますが、長男サイドにとっては本日の否決は「想定内」だった可能性は高い。このまま終わるとは思えず、今後なにか秘策を繰り出してくるのか、かなり見ものでありまして、引き続き激しく傍観してまいります。ではでは。 <関連記事(個人ブログ)>
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新田 哲史
アゴラ編集長/ソーシャルアナリスト
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