ゆとり世代、さとり世代のインターン必読書! --- 鈴木 友也

アゴラ

「入社3年目までに勝負がつく77の法則」でも書いたように、うちのインターンには必読書があります。特に社会人経験の少ない、もしくは全くないインターンにはこの本を課題図書として薦めています。

多分、いわゆる「ゆとり世代」や「さとり世代」が増えつつある今の社会の雰囲気や学生気質から考えると、むしろ嫌われるような言葉や価値観満載の本かもしれません。例えば、こんな感じです。

・20代のうちについた差は取り戻せない
・とにかく量をこなす
・叱られたら「ありがとうございます」
・地獄の中でこそ得るものが多い
・守衛のおじさんの名前を覚える
・自分のまわりにはつまらないヤツしかいないのは、自分がつまらないヤツだからだ
・どんな仕事でも、結果が出るまでには10年かかる

ね、嫌ーな感じでしょ。僕が20代の頃にこの本を読んでも響かなかったかもしれません。実際、僕がこの本で指摘されている“法則”の重要性や普遍性に気付けるようになったのは、独立・起業してからです。

そして、最近もう1冊、これもうちのインターンの必読書にしよう!と思った本に出会いました。「コンサル一年目が学ぶこと」です。

この本は若干手前味噌なところもあります。というのも、僕が新卒で入社したアンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)の元コンサルタントの方が書いている本だからです。

今でこそ、「外資系」と言えば巷でももてはやされている感があるようですが、僕が入社した1996年当時、エリートや常識人が外資系に就職するなんて考え方がなかった時代です。親からも入社を強く反対されました(笑)。そんな時代だったからこそ、クライアントにバリューを出すことを徹底的に叩き込まれました。

奇しくも、「入社3年目までに勝負がつく」ではないですが、頭脳明晰・一流コンサルタントでもない自分が、NYで独立起業して10年もやってこられたベースになっているのは、アンダーセンで叩き込まれたコンサルタントとしてのベーシックなスキルや態度があったからだと痛感します。

2冊の本は対照的な内容に見えるかもしれませんが、前者はビジネスパーソンに必要となる普遍的な態度(Attitude)について、後者はどの産業にも共通するスキル(Portable Skill)について書いてあると整理すれば良いと思います。
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編集部より:この記事は、ニューヨーク在住のスポーツマーケティングコンサルタント、鈴木友也氏のブログ「スポーツビジネス from NY」2016年3月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はスポーツビジネス from NYをご覧ください。