新規ビジネスを成功させるための「3つの必須条件」

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4月の新年度に入って、また新しいビジネスにチャレンジしようと思っています。今までたくさんのビジネスを立ち上げてきた中で、成功するための必須条件がいくつかあることを再認識しています。

まず必要なのが、そのビジネスが社会に与えるインパクトです。ビジネスの価値の本質は「顧客の問題解決」です。新しいサービスの提供によって、誰にどんなメリットが提供されて、問題解決のお手伝いができるのか。また、社会に対しても善であるものでなければ、サステイナブル(持続的)な事業の提供はできません。

次に、一緒にビジネスを進める仲間のモチベーションです。特に、立ち上げ時のビジネスというのは、想定しなかったような問題やトラブルが付き物です。そんな時に、結果を左右するのが、仕事をしているメンバーのモチベーションなのです。事業に対する思い入れが強く、本気で成功させようというという気持ちが高ければ、解決不可能と思われた問題が、何とか解決できたりします。言い訳したり、人のせいにばかりする人ではなく、自分で考え自分で行動できる、やる気のある人たちと一緒に仕事をすることが大切です。

3つ目は、ベクトル合わせです。価値を提供できると可能性のある新しいビジネスを、モチベーションの高い仲間と始めたとしても、方向性がバラバラでは、せっかくのエネルギーが分散してしまいます。理念やビジネスの目的をしっかりと共有することで、それぞれの人がベストを尽くすことが全体としてのベストの結果になるようにできるのです。また、成果に対する報酬をどのようにするかも、ベクトル合わせに大きく影響します。

例えば、顧客満足度ではなく売上だけを評価してしまうと、売上至上主義になってしまい、ビジネスの価値を低めてしまうかもしれません。しかし、一方で顧客満足度だけを追い求めていては、収益につながらず、ビジネスの継続ができなくなってしまいます。ベクトル合わせとは、そのような微妙な方向性をリーダーがチューニングしていく作業だと思っています。

「顧客の問題解決」を「モチベーション」の高い人たちと「ベクトル合わせ」をしながら継続できれば、そこにビジネスとしての存在価値が生まれるはずです。うまくいかない時には、何が足りないかを見直して、改善していく。ビジネスで成功している人のやっていることには、シンプルな共通点があるのです。

※昨日は、ランチを食べたお店から偶然素晴らしい桜が見られました。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年4月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。