日本における「表現の自由」を調査しに来た国連

松田 公太

「表現の自由」の日本での状況を調査する為に来日していた国連人権理事会の特別報告者ディビッド・ケイ氏が、昨日記者会見を行いました。

ポイントは二つ。
一つはマスコミの萎縮を招く可能性があるということで特定秘密保護法改正の必要性を取り上げたこと。

もう一つは、放送事業者に政治的公平性を求める放送法4条の危険性。これについては明確に「廃止すべき」と訴え、免許の認可や放送行政の監督も政府が直接やるのではなく、「独立機関」を設置するべきだとのことでした。

二つ目はまさしく、私が3月28日の予算委員会で提言したこと。

★(その時のブログです → http://ameblo.jp/koutamatsuda/day-20160329.html

★(参院TVでご覧いただけます → http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
※3月28日 予算委員会 発議者 松田公太を検索ください

委員会で私はNHKの撮影方法の問題を指摘し、小さな事でもこのような公共放送局の「やり方」を、黙認したり見逃したりすると、それが少しずつ広がって大きな不公平に繋がるという話をさせて頂きました。

驚くのは、一部の報道・ニュース(フジ系列)が「予算委員会という場で、自分のパネルが、テレビにどう映っているかについて、異例ともいえるクレームをつけた・・・」という内容でそれを取り上げていたこと。

やはり、マスコミでは「面白おかしく」伝えられたり、「印象操作」が不公正に行われてしまうというのが現実です。

完全な政治的公平性を求めるのが難しい以上は、逆にそれを取り払って、TV局を含めた各報道機関が立場を表明して視聴者等に訴えかけるようにしていく方が健全です(もちろん、「公共放送局」であるNHKは別で、公平性・中立性を徹底しなければなりません)。

マスコミ各社が自分たちの政治的スタンスを明確にせずに、視聴者を誘導されてしまう方が危険なのです。

あとは国民が、この局は与党寄りだから政権にプラスの伝え方をする、この局は野党寄りだからマイナスの伝え方をすると、認識して観てもらうようにする。そうすれば自ずと両サイドのスタンスが分かるようになり、自分の中でどちらを選ぶか判断できるようになります。

民主主義の発展のために、政治やメディアに対する国民のリテラシーを高める。

我々元気会で目指していることのひとつです。


編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、参議院議員の松田公太氏(日本を元気にする会代表)のオフィシャルブログ 2016年4月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。

お知らせ;松田公太さんの近著「愚か者」(講談社)、好評発売中です。

愚か者
松田 公太
講談社
2016-01-15