こんにちは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
東京オリンピック・パラリンピックを巡る過程で発生した金銭疑惑、
当初は単なるゴシップかと思いましたが、深刻な実態が明らかになりつつあります。
コンサル側から売り込み…国会でJOC会長答弁
http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20160516-OYT1T50049.html?from=tw
活動実態が不透明な状況で2億円という金額の多寡、
契約書の不在、そしてすでに会社自体が解散しているなど、
疑惑を払拭するためには一つ一つに丁寧な説明が必要です。
そうした中で、私の元にも
「東京都は何をやっていたんだ?責任は?」
という問い合わせを多くいただきますので、
都の担当部署に当時の状況と、現在の見解についてヒアリング致しました。
■招致委員会に東京都の公金は一切、入っていない
まず今回、謎のコンサル会社に支出をした主体は
JOCの竹田理事長をトップとする「招致委員会」になりまして、
こちらの運営に対して東京都からの資金はまったく入っていないそうです。
開催地は確かに東京都ですが、都民の税金を原資としたお金が
この疑惑の2億の中に含まれているという事態は、まずはないと言えそうです。
■「会長」に就任していた、猪瀬前知事の立場は?
とはいえお金が入っていなかったからといって、
東京都が無関係なのでしょうか?招致委員会には「会長」として、
猪瀬直樹前知事が名を連ねています。
この立場を改めて東京都に確認したところ、
招致委員会に加わっている「評議委員」たちを束ねる会長が猪瀬氏で、
あくまで評議委員たちは意思決定権を持たない集合体だったとのこと。
いわば…名誉職の中のトップ的な存在と言えばいいのでしょうか。
評議委員は「事務執行において、必要な助言を行うことできない」という、
組織規約があるようです。
東京五輪招致賄賂疑惑 猪瀬前都知事「みんなが勝ち取ったもの」
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00324833.html
そしてご本人はメディアなどで
「具体的な活動内容については、知らなかった」
とした上で、不正疑惑を否定しています。
■
いずれにせよ、まだまだ今後の展開から目が離せませんが、
お金の流れと組織論からは、都議としての立場で調査できることは
少ないのではないかという印象です…。
大イベントの開催にトラブルはつきものとはいえ、
あまりにも頻発する不祥事に国民・都民の目線が冷ややかになっていくのを
われわれ政治家たちも肌身で痛感をしています。
引き続き都も招致委員会メンバーに情報を求めていくかと思いますので、
その動きをしっかりと注視し、必要に応じて適宜調査・提言をしていきたいと思います。
本日はまず、現状のご報告まで。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 31歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。