丸の内朝大学のフィールドワークで、東北に来ています。初日は女川で現地で活躍する人たちのお話を伺いました。
東北の震災で最も大きな被害があったのは実は女川でした。人口当たりの犠牲者数では女川は一番大きな数字になっています。津波で街が完全に破壊され、ゼロからのスタートになったのにも関わらず、数年で奇跡の復活を遂げた理由の1つは、女川の人たちのポジティブな気質にありそうです。
市町村としての歴史は100年に満たないこの街には、水産業によって富がもたらされてきました。ゴールドラッシュのように、街には外部から「フィッシュラッシュ」で一旗揚げたいという起業家精神に溢れた人たちが集まっていたのです。震災の後、このしがらみの無さと起業家精神が、スピーディな復興を後押ししたのです。
昨年12月に完成したという商店街は、洗練されたデザインの街並みに、個性的なショップが集っています。
その中の1つが「ダンボルギーニ」で日本中で話題になった段ボールのお店です。店内には段ボールで作ったランボルギーニの実物大モデルが置かれ、多くの観光客を集めています。
それ以外にも、ギター工房があったり、クラフトビールのお店があったりと、東京と遜色のない暮らしが宮城県の小さな町で実現できるのです。
女川には「お試し移住」という最大1か月程度まで無料で移住体験をしてみるサービスや、起業家を育成するためのワークショップなど、多様なプログラムが提供され、女川にやってくる人たちをサポートしています。実際に全国各地から女川に縁の無かった人が、地元で起業するといった実例が次々に生まれていると聞きました。
東京にいて、不満を持ちながら何となく毎日を過ごしているなら、女川に行ってみると良い。綺麗な空気と美味しいご飯を食べ、起業家精神に溢れた人たちと密なコミュニケーションを取りながら、自分のペースでやりたいことを実現する。お試しなら、やってみていつでもやめることができます。でもやってみなければ、何も変わりません。「やらない後悔」よりも「やって後悔」の方が、人生は豊かになります。
1年前に行った時とは別世界のように進化している女川。また来年の丸の内朝大学マネーコミュニケーションクラスのフィールドワークでも訪問したいと思っています。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年5月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。